魔女の血をひく娘

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652077146
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

「私には魔女の血が流れている。」その日記は17世紀イギリスの魔女狩りを逃れ、新大陸へわたった娘の、驚くべき軌跡だった。   小学校高学年~中学生

内容説明

おばあさんは魔女として連れていかれた。裸で歩かされ、水に沈められたあげく、首くくりにされた。次はわたしだ…。アメリカで発見された古びたキルトに、一枚一枚縫いこまれた謎の日記。そこには、十七世紀イギリスの魔女狩りを逃れ、新大陸に渡った娘の、驚くべき軌跡が綴られていた…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

55
【私のおばあさんは、魔女として拷問され、殺された】17世紀中頃に書かれ、アメリカの植民地時代に作られたキルトの内側に記された日記(メアリー・ペーパーズ)が基の物語。魔女の血をひく娘として迫害を逃れ新大陸へ脱出し、そこでもまた――。原書は2000年刊。訳本は2002年刊行。<そこからさらに南に行こうと思う。/みんながもっと自由に自分の良心にしたがって生きていける場所があるらしい。そもそもわたしたちが海を渡ってきたのは、それが目的のひとつだったのだから。あの子にはことづてを残そう。わたしたちの行く先々で>。⇒2024/11/15

鷺@みんさー

43
古いキルトの中から、魔女と目された人物の手記が見つかったという設定で、少女の日記という形で物語は進む。1960年頃、イギリスの片田舎でおばあさんが魔女狩りに遭い、14歳のヒロインはとある貴婦人に助けられる。清教徒革命によって揺らぐイギリスを脱出し、新天地アメリカにわたることになるヒロイン。しばし、船内の単調な描写が続くが、アメリカでは開拓生活の大変さや、インディアンの少年との交流、そして次第に不穏になる村の雰囲気が描写され、読み入ってしまう。ラストを読み終えると、すぐに次回作が読みたくなった。2017/06/10

bibi

38
いつの時代も、自分たちとは異質な人、自分たちにはない考え方や特殊な能力を持つ人などを受け入れまいとする風潮はなくならないようだ。2021/05/17

昼夜

36
17世紀・清教徒革命の時代、多くの人が魔女として処刑された。魔女狩りという言葉を知っていても、どんな時世にどんな環境でどのように起こったのか知らなかった。自分も同じ状況にいたら…と考えずにはいられなかった。告発する側、された側に何か違いがあったのかよくわからない、社会に蔓延する漠然とした不安感は現代にもあるしとモヤモヤする。主人公の行く末が気になる。2011/04/04

冬見

23
こうして「魔女」は生まれる。物語は日記という形を取り淡々とした語り口で進んでゆくが、むしろそれによって物語は現実味を帯び、気付かぬうちに腐敗と狂気が蔓延し泥濘に足をとられてゆく様が厳然と浮かび上がり、暗澹とした気持ちになった。これは物語でフィクションだが、こういうことが現実にあったのだ。ただただその現実が重い。2016/11/26

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