出版社内容情報
「トラの体は光と闇のしましまもようであった」など、23の生き物たちが先祖からきき伝わる伝説を発表するユニークな詩画集です。 小学校中学年~中学生
内容説明
生きものたちも「伝説」をもっているとしたら―工藤直子のユーモラスな言葉とあべ弘士の鮮烈な絵の名コンビが織り上げた生命讃歌。あり・わに・いるか・かめ・らいおん…たちが登場するユニークな詩画集。
目次
「でんせつ」あれこれ
しましまとら
てんてんてんとうむし
うとうとくま
ちくちくあり
ぱたぱたいぬ
ぬくぬくもぐら
ぽけぽけかたつむり
ひらひらちょうちょ
あちこちふくろう〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
3
動物たちに伝わってきた、それぞれの伝説。あべ弘士さんの挿絵がすてき。くすっとしたり、どきりとしたり。ひらがな書きが目にも心にもやさしく映る。23プラスひとつの伝説。2022/10/10
えるびん
3
すべて平仮名ですが、素敵な詩集です。23の動物に関しての”でんせつ”が書いてあります。なんでうさぎははねまわるのか。なんでとらはしましまもようなのか。―こういう話を子どもに語れるような人になれたら素敵だろうな、と思いました。何事も「当たり前」だなんて考えてたら、きっと”でんせつ”なんて見えないのでしょう。でも、この作品たちを見て「なるほどね」と思いました。素朴な疑問を大切にして、自分の周りの生き物たちの”でんせつ”をときどき考えていきたいな、と思います。どんないきものも”でんせつ”を持っているのだから。2015/10/31
timeturner
2
いろいろな動物たちがそれぞれご先祖から伝わってきた伝説を語る。最初の見開きはその動物の肖像画と伝説、次の見開きはその動物に関する小さな秘密という構成で動物童話集みたいな感じ。言葉の使い手らしい工藤直子さんの文と、阿部弘士さんのすっきりシックな絵で大人の絵本になっている。2021/09/27
春るるる
1
コラボもいいなぁ、と感心した1冊。工藤直子さんとあべ弘士の絶妙の職人技。生き物の伝説が23編語られるがどれも秀逸。アリは自分の小ささにコンプレックスを持ち、いつでもどこでもチクチク地球をかじって小さくしているのだという。『じつにまじめな あたまと/じつにまじめな おそりだが/ウエストのところが ふまじめだ/それを みやぶられまいと/ありたちはいそがしくあるき/ウエストをみせない』2009/04/21
峰岸トモ
0
伝説だ。うん。これはまぎれもなく立派な伝説だ。2012/01/23