内容説明
試合でちっとも打てないぼくは、野球部出身の仙吉に出会う。ぼくもいつかホームランを打つ。あきらめずにがんばろうと誓うのだった…。夢にむかって歩き続けることの大切さを、野球が大好きな少年と野球を愛し続ける青年の交流を通してえがく絵本。
著者等紹介
長谷川集平[ハセガワシュウヘイ]
1955年兵庫県姫路市で生まれる。武蔵野美術大学中退。1976年のデビュー作『はせがわくんきらいや』で創作えほん新人賞を受賞。児童文学『見えない絵本』(理論社)で赤い鳥文学賞、『鉛筆デッサン小池さん』(筑摩書房)二作で路傍の石文学賞を受賞。1991年より長崎市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
77
〈ヒーロー〉になりたい。男の子なら誰でも一度は、そんな夢を抱いた経験があるのではないでしょうか。野球少年なら「ここぞ」の場面でホームランを打つ自分を想像してみたり……。でも、現実はそう甘くない。憧れのプロ選手みたいに「球場にいる全ての人の時間を止めてしまう瞬間」は、なかなか自分には訪れて来ないものです。少年野球チームに入っているルイ君と高校野球の選手だった近所のお兄さんの交流を通じて〈夢〉の大切さを描いた絵本。少しほろ苦くて、切ない。でも暖かい。長谷川集平さんの描く世界は大好きです。2006年1月初版。2015/01/31
かおりんご
52
読み聞かせ(321)野球を知らない子が多かったからか、ちょっと難しかった。野球用語がたくさん出てくるからね。いい話なんだけど、一般向けじゃない気がした。2015/02/06
Y2K☮
40
古書店で衝動買いした絵本。千里の道も一歩から。誰もが憧れるホームラン。人生で一度は打ってみたいけど、背伸びして欲張って大振りしてもゴロの山。バントや右打ちだって立派な仕事だし、ヒットの延長線上にあるものがホームランだと思う。焦らずに一つ一つ積み重ねていこう。あと作中に出て来たポスターに「UWF」の三文字があって「プロレスファンだ」と思ったら、巻末の作品紹介に「絵本づくりサブミッション」「パイルドライバー」。面白そうな人だ。ホークスファンらしいから、今頃笑いが止まらないだろうな。著者の本、また読んでみたい。2015/09/20
chiaki
39
5年国語光村教科書に掲載の1冊。スポーツの秋にちなんで5年生にて読み聞かせ。野球の話なので、知らないとちんぷんかんぷんな所もあるのですが(スクイズとかダブルプレーとか…)、この絵本が伝えようとしていることは野球などスポーツだけに限られることではない!という所が伝わってればいいなぁ…。読後はクラスのみんなとても爽やかな雰囲気でした。2020/11/04
chiaki
38
バッテリーを読むにはまだ難しい2年生の野球少年に手渡したところ、とても喜んでくれました。仙ちゃんの言う『ハードで地道な練習の積み重ね』、これこそがホームランへの近道なのだろう。『「何言ってんだよ。始める前からあきらめるのかい。夢見るだけにしとくのかい。やってみたいとわからんだろう。オレだってまだあきらめてないぞ。」』仙ちゃんの言葉が胸に刺さります。スポーツに限らず、前を向いて努力を重ねる人の姿は美しい。2020/10/25
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