内容説明
谷川さんから、子どもたちへのメッセージ。最新書きおろし詩集です。
目次
1 すき(きいている;いる ほか)
2 ひとつのほし(やま;かわ ほか)
3 はみ出せこころ(いっしょうけんめい一ねんせい;かんがえるのっておもしろい ほか)
4 まり(まり;まり また ほか)
5 ひとりひとり(ご挨拶;子どもの情景 ほか)
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年、東京に生まれる。詩誌「櫂」同人。読売文学賞、萩原朔太郎賞、朝日賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞などを受賞
和田誠[ワダマコト]
1936年、大阪に生まれる。多摩美術大学卒業。グラフィック・デザイナー、イラストレター。文春漫画賞、講談社出版文化賞、毎日デザイン賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
103
和田誠氏が絵をつけた谷川俊太郎氏の48篇の詩集。小学校歌を5つ収録。♪わたしが種をまかなければ 花はひらかない。ぼくが足をふみだすとき 道はかぎりない。自分で考え 自分で始める 幸小のわたしたち……♪谷川さん作詞の校歌なんて羨ましい。明るく問いかける詩が多いが、穏やかに死を描いた『おばあちゃんとひろこ』は深かった。「死んだらもうどこにもいかない。いつもひろこのそばにいるよ。〈中略〉おばあちゃん 天国にいかないで。死んでもこのうちにいて。時々わたしの夢にでてきて」。子供には難し過ぎると目を背けたりしない。2016/05/14
lonesome
52
「すき」というタイトルと和田誠さんの可愛い絵から読みはじめは子供向けの詩集かと思いながら読んでいたけれどけっして子供だけに向けて書かれた詩にあらず。きっと小さい頃に読んでもまだわからない感情も、年を重ねてまたこれらの詩を読み返した時にはだんだん理解していくんじゃないだろうか。そういう意味で言えば、大人になって子供のために書かれた言葉から気づかされることも多いと思う。この詩集の中では、「えほんのくに」と「ひとりひとり」と「学ぶ」がとてもすきな詩になりました。2015/01/13
ヒラP@ehon.gohon
21
心に響く詩集です。 絵本にもなった詩を、素材だけで味わうと谷川俊太郎さん自身の醸し出す空間がありました。 そんな詩が集まると宇宙のようです。 心や生き方といったふるいですくい上げられた詩集なので、とても心地よくさせてくれました。2025/03/06
風に吹かれて
21
子どもが考えている ドーナッツをかじりかけて/子どもは考えている 問いから問いへとさまよいながら/いのちの流れをビッグ・バンまで遡る (「子どもの情景」、p111) 谷川俊太郎氏は たくさんの詩を 書いた。テーマのひとつが つながり だと思う。息をしているものたちのみならず 「まり」も「はこ」も「さら」も「いす」も「ひも」も「ほん」も「かべ」も「えんぴつ」も もちろん 「やま」も「かわ」も「うみ」も「だいち」も みんな つながっている。 →2024/11/19
フロリゲン
12
こどもむけの詩集。「おばあちゃんとひろこ」が明るくおばあちゃんの死を描いていてどきりとした。「…おっけーとおばあちゃんはいいました そしてわたしとゆびきりしました きょうはすごくいいてんき とおくにうみがきらきらかがやいて わたしはおばあちゃんがだいすき」生きることが人間の物語で、果てしないものの中に、ただ生きているのだ、たくさんのものたちと。2016/07/29
-
- 和書
- 狂食の時代