内容説明
学者のイツカとカワウソのドコカが、湖の恐竜探しにやってきます。イツカは腹話術でみんなを楽しませてくれますが…。
著者等紹介
岡田淳[オカダジュン]
1947年兵庫県に生まれる。神戸大学教育学部美術科を卒業、西宮市内で教師をつとめる。1981年『放課後の時間割』で日本児童文学者協会新人賞。1984年『雨やどりはすべり台の下で』で産経児童出版文化賞。1987年『学校ウサギをつかまえろ』で日本児童文学者協会賞。1988年『扉のむこうの物語』で赤い鳥文学賞。1991年『星モグラサンジの伝説』でサンケイ児童出版文化賞推薦。1995年『こそあどの森の物語』1~3の三作品で野間児童文芸賞。1998年『こそあどの森の物語』1~3の三作品が国際アンデルセン賞オナーリストに選定される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
55
シリーズ9冊目。自称・湖の怪物研究者がやってきて、身の上話をする。遠いどこかの町の話なので、物語の雰囲気が一変。しかし実は……うーむ。ところで、カワウソのドコカが動物キャラとして、いい味を出している。問題の夜、湖畔で起こった感動のできごと! 子どものときの記憶というのは、ぼんやりしているようで、案外正しいのかもしれない。気持ちを洗うようなラスト。2019/07/19
カール
25
イツカが本当は悪い人だとわかった時にはびっくりして、どうなる事かと心配しましたが、バーバさんのおかげで誰も傷つかなくてすんで良かったです。最後のページのスキッパーの標本箱の中に、ドコカの松ぼっくりが加わっていましたね。深紅水晶よりも大事なものになったんでしょう。スミレさんが言った「命をつないでいく」という言葉、私も心に残りました。2017/07/24
くぅ
23
はじまりの樹の話があまりにも壮大であったがためにそこと比較してしまう。イツカが最後、考え直してくれたようでなによりだったけれど、やっぱり少しスケールが小さいかなぁ〜。2021/10/05
七月せら
22
バーバさんがスキッパーや森のみんなに見せたかったもの。遠い昔からずっと変わらずに在るものも、小さな命を数え切れないほどたくさん繋いできたものも、どちらも同じように尊くハッとさせられるほど美しい。イツカさんの言動にハラハラさせられていたのが、これからは自分に正直に胸を張って生きていけるだろうという思いに変わる魔法の夜でした。2020/07/05
あおい
22
こそあどの森にやってきた謎の怪獣学者。さて彼はいい人なのか悪い人なのか?今回も胸が苦しくなるけどいい話。生命のつながりの尊さ、愛された記憶に涙。2016/06/16