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理論社名作の森
星の牧場

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652005224
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8393

出版社内容情報

戦争で記憶をなくし牧場に帰ってきたモミイチは軍馬ツキスミのひづめの音が聞こえる。その音をたどっていくと山奥のお花畑に音楽を奏でるジプシーたちがいた…。幻想的な名作。   小学校高学年~中学生

内容説明

あなたには、戦場を駆けるひづめの音が聞こえますか?いま再び注目される「不朽の名作」。

著者等紹介

庄野英二[ショウノエイジ]
1915年山口県に生まれ、大阪市で育つ。関西学院大学専門部文学部哲学科卒業。帝塚山学院大学名誉学長・文学部教授。1993年7月死去。主な受賞作品として『星の牧場』で日本児童文学者協会賞/サンケイ児童出版文化賞/野間児童文芸賞/中央児童福祉審議会特別推薦、『ロッテルダムの灯』(理論社)で日本エッセイストクラブ賞、『アルファベット群島』(偕成社)で赤い鳥文学賞を受賞

長新太[チョウシンタ]
東京生まれ。漫画家としてスタートし、絵本、挿絵、イラストレーション、童話、エッセイなど幅広い分野で作品を発表している。文芸春秋漫画賞、絵本にっぽん賞、路傍の石幼少年文学賞、巌谷小波文芸賞、エクソンモービル児童文化賞など多数受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

53
なんて優しい戦争小説。優しくて儚い。子供の頃に読んで強く印象に残っています。戦場から戻った青年モミイチ。戦地で愛馬を失い、心に深い傷を負っていた。だがある日、牧場で働くモミイチは死んだはずの愛馬ツキスミの蹄の音を聞く。周りの人たちはモミイチが狂ったと考えるが…。モミイチのツキスミへの限りない追慕、そして彼の目を通して描かれる穏やかな世界が、あまりに美しく、悲しい。ラストは幻想的で夢のよう。2021/04/23

ステビア

16
非常に美しく、目に浮かんでくるような情景描写が印象的。幻想的で静謐な名作。2015/05/30

更夜

9
この本は小学生の時、名古屋駅の駅ビルの本屋で買いました。何故、名古屋に行ったのか、どうして何も知らないのにこの本が欲しいと思ったのか、覚えていません。しかし、いくつになっても、何度読み返しても、うつくしい、哀しい物語。今回何度目かの再読をして、主人公、モミイチに深く残っている戦争の影に涙が出てしまいました。マラリアで記憶を失ったモミイチですが、ふとした時に軍隊にいた頃を思い出す。周りが自然に囲まれ、音楽を愛するジプシーたちに囲まれて楽しいのに、モミイチから戦争の記憶はなくならない。『銀河鉄道の夜』と並ぶ。2014/05/17

ロッタ

8
以前知人がとても大切にしている本といって紹介してくれて、ずっと気になっていた作品。 まえがきもあとがきもなく、モミイチとツキスミの絆に導かれながら進んでいく。美しい自然と楽器の音色に囲まれて幻想的な映画を見ているような感じでした。所々モミイチの純粋さに胸が張り裂けそうに切なくなりましたが、最後まで温かく美しいお話でした。 この本に出会えて良かった。2022/12/14

桜もち 太郎

8
こんなに切なく悲しく優しい物語は知りません。戦争で記憶をなくし傷ついた心を牧場で癒すモミイチ。物語は彼の心の中、夢の中。戦争で死んでいった人たちでしょうか、彼らがオーケストラで音楽を奏でます。そして大好きだった軍馬のツキスミ。馬蹄が彼の頭の中に響き渡ります。蹄の音が聞こえるとうれしくなります。会いたくなります。そして大好きだったツキスミの名をうなされながら呼び続けます。きれいな音楽、景色、空、月、小鳥、すべてはインドシナ半島での美しい姿です。いつまでもモミイチの心の中で彼らは生き続きます。→ 2016/03/17

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