出版社内容情報
竜のなみだを手に入れぬかぎり、一人前の騎士とはいえない。――大いなる志をもって旅をする少年テーオバルトのゆかいな大冒険。 小学校中学年~小学校高学年
内容説明
『騎士道入門』には、騎士たる者は、竜のなみだを手に入れぬかぎり、一人前とは言えぬ。と、書いてある。そこで、男爵家の若様テーオバルトは、家来のハンスといっしょに、竜退治に旅立つことになりました。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
69
『騎士道入門』には、騎士たる者は、竜のなみだを手に入れぬかぎり、一人前とは言えぬ。と、書いてある。そこで、男爵家の若様テーオバルトは、家来のハンスといっしょに、竜退治に旅立つことになりました。ということで、お話は始まる。竜は実在しないはずなのに、どうする?ってことで仕掛けを打つのだけれども、なかなか上手くいかない珍道中。ちょっとおバカだけど素直なテーオバルトとハンスの会話が漫才みたいで、とても楽しい。あちらこちらでいろいろな事件に頑張って対応する様も微笑ましく。でもって、お話の着地させ方に夢があって素敵。2021/02/27
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
テーオバルトを一人前の騎士にするため、周りがひと芝居うつおはなし。1冊の本に書かれた竜を倒し、竜の涙を手に入れるミッションをクリアすべく旅立つテーオバルト。(竜は実在しないのだけど)様々な経験をし一人前に成長するのだが、登場人物が濃いわ(笑)楽しく読めて、ちょっとホロリなところもあります。2019/01/12
ちぃ
5
童話館の配本。斉藤洋さんの本、やっぱり楽しい!主人公がなんだか人間版ルドルフって感じでした。2013/05/27
shiho♪
3
…『騎士道入門』には、騎士たる者は、竜のなみだを手に入れぬかぎり、一人前とは言えぬ。と、書いてある。そこで、男爵家の若様テーオバルトは、家来のハンスといっしょに、竜退治に旅立つことになりました… 竜などいるはずもないのに信じる実直なテーオバルト。本はでたらめだ、と思いながらも若様に理解を示し、お供するハンス。ハリボテの竜と水晶でできた竜のなみだを準備させた祖父の男爵。みんながとても優しい。 ハリボテの竜を倒しなみだを見つけて、めでたし、かと思いきや、更に続きが。 『騎士道入門』あったら読んでみたいです。2019/11/30
ビシャカナ
3
本に書かれた内容を鵜呑みにして、一人前の騎士になるために竜の涙を手に入れるために旅に出るテーオバルト、しかし竜なんて実在するわけなく家来や親類がテーオバルトのために一芝居打っていたのだった。旅の道々でテーオバルトは色々な経験をして、やがてものの考えが変わり一人前の騎士になる。ドイツ文化に詳しい著者だけあって、ちょっとしたところにこだわりを感じる。何気に十字軍や宗教革命ネタを盛り込むあたり子供向けとはいえ侮れない。2015/10/12