内容説明
海音寺潮五郎は『悪人列伝』のなかで、松平忠直を「日本史上類例のない暴悪な君主」ときめつけた。しかし―。異国文献に残された謎の大名を追っていくと、越前北ノ庄城を震撼させた忠直卿の秘事が浮き彫りされてくる。また、米沢資料は、忠直の乱行を指嗾した佞臣小山田多門の意外な実像を証言する。筆者は最後に流刑地大分へ飛び忠直の生前墓に奇妙なヨーロッパ紋様を見る―。歪曲された越前藩主松平忠直卿の真実―。酸鼻な孕み女殺傷譚によって幾層にも塗り固められた覆いを剥ぎ取って歴史の真相に迫る。
海音寺潮五郎は『悪人列伝』のなかで、松平忠直を「日本史上類例のない暴悪な君主」ときめつけた。しかし―。異国文献に残された謎の大名を追っていくと、越前北ノ庄城を震撼させた忠直卿の秘事が浮き彫りされてくる。また、米沢資料は、忠直の乱行を指嗾した佞臣小山田多門の意外な実像を証言する。筆者は最後に流刑地大分へ飛び忠直の生前墓に奇妙なヨーロッパ紋様を見る―。歪曲された越前藩主松平忠直卿の真実―。酸鼻な孕み女殺傷譚によって幾層にも塗り固められた覆いを剥ぎ取って歴史の真相に迫る。