内容説明
本書の前三章において、カントの批判哲学の二つの回転軸、空間・時間の観念性の教説と自由概念の実在性の教説の内、とりわけ空間論に焦点をあてて省察する。最終章において、形而上学、道徳、宗教の三つの問いが人間学に究極することを見る。そして最終到達点の「自律即神律・神律即自律」へといたる。
目次
第1章 空間論の形成
第2章 前批判期の数学観―幾何学的判断の先天的・総合的性格の発見に関する歴史的考察
第3章 空間・時間の観念性の教説―「批判哲学の形成史」的観点からの考察
第4章 批判哲学の展開