内容説明
ハイデルベルク、バーゼル両大学の教授であり、二十世紀を代表する精神病理学者、哲学者、そして文明批評家であったカール・ヤスパースによる、最も傑出した模範的な大学論。
目次
1 精神的生命(学問の本質;精神・実存・理性;教養)
2 大学の課題(研究・教育(教養)・授業
交わり
制度
学問の宇宙)
3 大学の現実的存立の諸前提(人間;国家と社会;経済的基礎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご
6
「諸学部の争い」を読んだのは本書のため。本書の緒言には1945年5月の日付が入っているが、ヒトラーの自殺の翌月。カント同様、長らく沈黙を強いられてきた哲学者の爆発するような思いがあふれていて、いつものヤスパース節も一杯。「即ち、無知とは、単なる未だ知のない状態というのではなく、むしろ知によって開顕されてくる、その都度知が透明になり、豊富になればなるほど、自らをますますより深く現してくる本質的なものであるのです。その限り、無知の在り方は、一切の学問において哲学することを現実化するものなのです。」p54 2025/10/30
泉のエクセリオン
1
今の大学は産学一体が当たり前になってしまって、就職するために大学があるっていう風潮だけど、ほんとはそうではなくて大学は学問のためにある、ということを認識させてくれる本。ウェーバーの「職業としての学問」に通じるところがあるところがあると思う。
ba_tabata
1
戦後すぐにドイツの大学を対象に書かれた本、正直な話として、まだそこまで理解できていない。ただ、大学に関係する者として、現代の日本でも十分に有意義なものであると感じる。後日再読後、更新。2011/12/28
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