内容説明
心やさしい芸術よ、ありがとう!若いモーツァルトが与える永遠への予感、セザンヌの到達した色彩の魔術、大岡昇平が背負い続けた苦い真実―現代日本語の最高の書き手による芸術批評。
目次
1 読むことと、見ること(大岡昇平の文体について;『ヘンリー・ジェイムズ作品集』に寄せて ほか)
2 物には決ったよさはなく…(涼しさの音楽;ありがとう、音楽よ ほか)
3 日本と日本人について(「松」事件で感じたこと;「昭和」とは何だろう ほか)
4 水戸芸術館(水戸室内管弦楽団のこと;小沢征爾の還暦を祝って ほか)
5 音楽家たち(火の性と水の性;音楽家の生きる道 ほか)
6 カイエ・ド・クリティク(逝ける刻のために;友情の手紙 ほか)