内容説明
心にしみる珠玉の名品、現代人が求めている人の温かさ。「クマのプーさん」の画家シェパードの未公開挿絵28点入り。
目次
結婚式
田舎の家
庭づくり
買い物上手
私のエミリア
お役所仕事
愛車デジレ
祭りの日々
実りのとき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
帽子を編みます
64
プロヴァンスに移住したイギリス人女性のエッセイです。1935年初版、お手伝い、庭師がいる暮らし、軽妙な筆致で楽しい日々が描かれます。青い空、花々、オリーブ、プロヴァンスの風景、人々の気質、苦労もありますが幸福感が漂います。この本を読み終わって、私も網袋、ネットバッグが欲しくなりました。マルシェ(いや、スーパーですが…)に必携です。昔眺めたレース編みの本にもネットバッグの編み方が載っていてフランスではこんなバッグを使っているのか!と憧れたのを思い出します。挿絵がE.H.シェパードなのも味わい深くて良いです。2021/09/02
紺青
2
1935年にイギリスで出版。著者は47歳の女性。 愉快な本!そして最後の10ページ程は美しく、最後の数行はじんわり涙ぐんだ。 イギリス人ぽい皮肉も面白い。皮肉が出てくるたびにこの面白さを誰かと共有したくなる。 プロヴァンス人たちの事が書いてあるんだけど、著者の人柄、容姿までも浮かんできたよ。 気になった言葉は「ほんの少しの忍耐力と時間の浪費とひきかえに、プロヴァンスではたくさんの友人ができる」これはプロヴァンスだけじゃないなあ。古今東西おなじこと。私も心がけねば。2024/09/13
ぷにころ
2
初版は1935年とあるから思ったよりも古い本なのだけど、それをまったく感じないのは昔も今も変わらないプロヴァンスの素晴らしい風景と、そして何より作者レディ・フォーテスキューの魅力的な言葉一つひとつのせいなのだろうと思う。作風というよりもむしろ(当然彼女自身を知っているわけではないが)その人となりの素晴らしさに由るところが大きいような気がした。2013/04/14