出版社内容情報
隋唐をモデルに体系的な刑法を定めた古代日本の刑罰には、どのような特徴があったのか。魏志倭人伝にみえる邪馬台国の法文化、盟神探湯などの神判から、律令法の成立と多様な刑罰、平安期の朝廷裁判と検非違使の活躍まで―。徐々に変化する様相をたどり、神法と俗法が重なり合う複雑な実態を、古代中国法、現代法とも比較しつつ、わかりやすく解説する。
【目次】
古代法の系譜―プロローグ
倭国の誕生と刑法
邪馬台国と東アジア
神法と俗法
固有法と継受法
古代国家の成立と律令法
倭王から大王へ
大化改新から律令国家への歩み
中国律令と日本律令
律令国家の犯罪と刑罰
犯罪とは何か
犯罪と刑罰の種類
刑罰の換替と減免
律に反映する儒教思想
犯罪と刑罰の諸相
特殊な犯罪と刑罰
犯罪をめぐる人間模様
平安時代の司法
桓武天皇の即位と平安王朝
律令裁判と刑部省の断罪
摂関政治と朝廷の裁判
摂関政治への道
検非違使の組織と司法行政
犯罪の増加と苦闘する検非違使
日本古代法の重層性―エピローグ
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