出版社内容情報
近年、木簡等の発掘による新たな文字資料の出現により、これまでの古代史研究の立脚点には再検討が迫られている。本書は国語学上の精緻な論証を基礎に、文字資料のより適切な読解を提示する。また、古事記・万葉集・続日本紀宣命などの分析を通して日本語表記の詳細な変遷を跡づける。今後発掘される古代資料の位置づけを考える一つの指針となろう。〔主な目次〕凡例/1=日本語表記の創造(日本語表記の黎明/訓の成立と音仮名と展開/音訓の交用/万葉仮名と文章文体)/2=上代表記体の成立(和文の成立/万葉仮名交り文の成立/宣命体の成立/万葉仮名文の成立)/3=上代における表記と文体の交渉(古事記における字順と用字/万葉集における動詞活用語尾の表記/風土記の文体について/文体の史的研究に関する覚書)/4=宣命・祝詞の文体と表現(続日本紀宣命の用字と文体/続日本紀宣命の表記と文体―称徳期について―/平安初期宣命の文辞について/延喜式祝詞の表現とその形成)/あとがき
内容説明
国語学上の精緻な論証を基礎に、木簡等の新たな文字資料の適切な読解を提示する。また、古事記・万葉集などの分析を通して日本語表記の詳細な変遷を跡づける。今後発掘される古代資料の位置づけを考える指針となろう。
目次
第1章 日本語表記の創造(日本語表記の黎明;訓の成立と音仮名の展開;音訓の交用 ほか)
第2章 上代表記体の成立(和文の成立;万葉仮名交り文の成立;宣命体の成立 ほか)
第3章 上代における表記と文体の交渉(古事記における字順と用字;万葉集における動詞活用語尾の表記;風土記の文体について ほか)
第4章 宣命・祝詞の文体と表現(続日本紀宣命の用字と文体;続日本紀宣命の表記と文体―称徳期について;平安初期宣命の文辞について ほか)