内容説明
平安時代以来の古典籍・古文書を所蔵し、藤原道長『御堂関白記』など七〇点近くの国宝・重要文化財を誇る陽明文庫。千年を超える近衞家の歴史と名品を最新研究に基づいて紹介した設立八〇周年特別研究集会の記念図録。
目次
陽明文庫所蔵の近衞家伝来の名品紹介(『御堂関白記』『歌合』『倭漢抄』『大手鑑』)
最新の研究成果から(『車絵』『納言大将車絵様』『西園寺家車図』;『宮城図』;『〓絵』;『兵範記』紙背文書「俊寛書状」「平時忠書状」;『猪御記目録』『日記目録』;『明月記』紙背文書(某仮名消息)
『後法興院関白記』『雑事要録』紙背文書
『勘例』
『勘例』に見える九世紀以前の史料
『信長公記』
『槐記』)
著者等紹介
田島公[タジマイサオ]
東京大学史料編纂所教授・公益財団法人陽明文庫理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
75
「陽明文庫」と言う、研究機関が有る。筆頭摂家近衛家に伝来した家蔵文書を中心に、人類記憶遺産や国宝をゴロゴロ保有している機関である。発足80年を記念し、平成30年に行われた、『陽明文庫・近衛家伝来の至宝」記念特別研究会の図録として出版された本である。畏れ多くも賢くもッ!天皇陛下に冒せられては『車絵』などの牛車の有職故実書の解説を担当して居られる。直れ!休めッ!思わず「絵本」と言いたくなるくらいの厚さで、判型である。が、この界隈のトップの学者を集めたのだと思う。公家文化の物凄い豊穣さに驚かされる。2022/03/14