出版社内容情報
鎌倉幕府政治の中心にあった将軍、そしてその補佐・後見役であった執権・連署にはどのような人物がいたのか。初代将軍源頼朝から最後の将軍守邦親王まで、将軍・執権・連署の任にあった三十五人の人物そのものに焦点を絞り、それぞれの立場での行動や事績について、エピソードを交えつつ解説する。巻末に詳細な経歴表を付し、履歴を具体的に示す。
内容説明
鎌倉幕府政治の中心にあった将軍、そしてその補佐・後見役であった執権・連署、三十五人の人物そのものに焦点を絞り、それぞれの立場での行動や事績を解説する。巻末には詳細な経歴表を付し、履歴を具体的に示す。
目次
総論 鎌倉幕府と将軍・執権・連署
源氏将軍の時代―関東草創(初代将軍 源頼朝;二代将軍 源頼家 ほか)
摂家将軍の時代―武家政治の輝き(三代執権 北条泰時;初代連署 北条時房 ほか)
後嵯峨皇統 親王将軍の時代―鎌倉幕府の変貌(六代将軍 宗尊親王;三代・五代連署・七代執権 北条政村 ほか)
後深草皇統 親王将軍の時代―滅亡への道(八代将軍 久明親王;十代執権 北条師時 ほか)
著者等紹介
細川重男[ホソカワシゲオ]
1962年、東京都に生まれる。1987年、東洋大学文学部史学科卒業。1993年、立正大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学。1997年、博士(文学・立正大学)。現在、國學院大學・東洋大学非常勤講師、日本史史料研究会研究員、中世内乱研究会総裁(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
21
名前は知っていても中身は知らない執権や4代以降の将軍の略歴がわかり良かったです。入門書として読み興味を持った人を更に詳しく他の本で読むのにいいと感じました。2023/04/30
MUNEKAZ
11
よくある源氏三代の将軍や得宗家のみと違って、親王将軍や摂家将軍、北条氏庶流の執権・連署まで幅広く扱っているのが素晴らしい。赤橋家、大仏家、金沢家といったよくわからなかった北条氏の庶流たちの位置づけと、一門の中でのランクもなんとなくわかってくる。鎌倉幕府のとくに後半の政治史に興味がある人には、とても面白い本だと思う。しかし最後の「鎌倉殿」守邦親王は、幕府滅亡からの動静がまったくわかっていないのは悲しいね。もはや幕府にとって将軍はただの飾りで実体がなかったから、誰も警戒や注意を払わなかったんだろうかね。2024/08/11
宣和堂
6
鎌倉幕府歴代将軍、執権、連署の銘銘伝。将軍も源氏将軍、尼将軍、摂家将軍、親王将軍ときちんと紹介し、鎌倉陥落前に得宗から執権に任命された可能性がある金沢貞将まで網羅し、連署についてはほとんどこの本だけでしか読めない。北条家の複雑な分家と家格の関係もある程度分かるハズ。特に嘉元の乱から正中の変までの経緯は分かることわからないことが明確になっている。親王将軍でも墓所や歿年すら不明なのはやるせない。何より各人の花押が紹介されてるのがイカす。あと、系図も豊富。鎌倉幕府の研究にはマストだと思う。2015/12/16
そーだ
4
面白かった。将軍でまともな生涯を遂げられたのって初代の頼朝と8代の久明親王くらいしかいなくて悲惨。鎌倉殿って呪われた役職なのかと思ってしまう。執権と連署だけでなく、北条氏一門の家格や婚姻関係についても詳しく書かれていて読んでてより知りたくなった。倒幕の大義名分にされたように、執権北条氏は出自が胡散臭くてあまり好きではなかったけど、各人がその人生を真摯に生きていたことを知ることができて良かった。2016/02/21
鈴木貴博
2
鎌倉将軍九代・執権十六代・連署十四代に加え尼将軍政子・伝第十七代執権貞将について、各数ページではあるが全員についての小伝。また、巻末には系図と全員の経歴表を付す。四代目以降の将軍の経歴と役割、親王将軍の源氏賜姓と親王宣下、得宗専制時代の執権の役割、得宗家以外の北条分家それぞれの位置づけと役割などなど、非常に興味深く読む。2020/03/03
-
- 電子書籍
- 決定版 DIYでできる! 壁・床リフォ…
-
- 和書
- 現象学的心理学