出版社内容情報
總持寺は永平寺とともに曹洞宗の大本山である。鎌倉時代に能登で創建され、明治末年に現在の神奈川県鶴見に移転し、禅の普及など多彩な活動を続けてきた。新たに口絵、本文図版、用語解説、補注や振り仮名、近年までの記述を加え、年譜の補訂も施し、分かりやすく編集した増補新版。二祖峨山禅師六五〇回大遠忌を迎える總持寺を知るための必読書。
内容説明
曹洞宗の大本山總持寺は広く世界に開かれた禅苑である。新たに口絵、本文図版、用語解説、振り仮名、近年までの記述、年譜の補訂を加えた増補新版。二祖峨山禅師六百五十回大遠忌を迎える總持寺の歴史を知るための必読書。
目次
正しい宗意の認識のために
1 瑩山禅師と總持寺の開創
2 總持寺の禅風と曹洞宗教団の形成
3 總持寺教団の形成
4 總持寺教団の発展
5 近世の總持寺教団
6 近代の總持寺教団
7 新時代への試練
8 鶴見時代の總持寺
追補 その後の總持寺
著者等紹介
竹内道雄[タケウチミチオ]
1922年生れ。1954年東京大学文学部大学院満期修了。東京都立文京高等学校教諭、国立長岡工業高等専門学校教授、愛知学院大学教授、新潟県十日町市・曹洞宗臨泉山神宮寺住職を歴任。2014年没
尾崎正善[オザキショウゼン]
1961年生れ。1990年駒沢大学大学院博士課程人文科学研究科仏教学満期退学。現在、横浜市・曹洞宗瀬谷山徳善寺住職、鶴見大学非常勤講師、曹洞宗総合研究センター教化研修部門講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひよピパパ
2
曹洞宗二大本山の一角である総持寺の歴史を、曹洞宗教団史との関連のもとに概観した書。なぜ大本山が二つあるのか。永平寺と総持寺はどんな関係か。曹洞宗はどのように発展してきたのか。そういった疑問に平易に答えてくれる。「曹洞宗を開いたのは道元禅師、曹洞禅を全国に広めたのは瑩山禅師」といわれるが、本書を読むと、瑩山禅師の弟子たちの働きこそが、曹洞宗発展の礎となっていたことがよくわかる。それにしても、永平寺と総持寺が明治に至るまで、争いと融和をかくも繰り返していたとは驚きだった。曹洞宗の理解が深まる一書だ。2015/11/07