現代日本の葬送と墓制―イエ亡き時代の死者のゆくえ

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  • サイズ A5判/ページ数 224p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784642082020
  • NDC分類 385.6
  • Cコード C3039

出版社内容情報

葬儀・埋葬・造墓は社会変動の波を受け変貌してきている。葬送をめぐる個と群の価値観の変化を辿り、21世紀の死者のゆくえを展望。死者をとりまく状況を考えることは、生きているわたしたちの時代を問う営みである。葬儀・埋葬・造墓などは遺された者たちの役割だが、社会変動の波を受けて大きくゆらいでいる。イエと個人の関係、墓標や墓制の連続性、祖先祭祀のあり方、行政の取り組み、慰霊の方法、死生観の変容など、多様な側面から二十一世紀の死者のゆくえを展望する。

はじめに…鈴木岩弓/葬送をめぐる個と群れの相克―近世から近代へ(発掘された江戸・東京の墓―家と個人をめぐって…谷川章雄/屋敷墓から見た近世・近代のイエ…朽木 量/コラム 明治民法と祖先祭祀論…問芝志保/納骨堂の成立とその集合的性格…山田慎也)/葬送をめぐる現代的状況(単身化社会・無縁化社会の進行と行政―大阪市と京都市、横須賀市の事例研究…槇村久子/誰が死者を弔い、墓を守るのか…小谷みどり/葬儀研究からみた弔いの意味づけの変化…村上興匡)/死者のゆくえ(死者を忘れない―“死者の記憶”保持のメカニズム…鈴木岩弓/イエなき時代の墓地埋葬の再構築のために―「埋葬義務」との関連で…森 謙二/コラム 遺骨収集の現場から考える…土居 浩/コラム デジタル遺品をデジタル形見に―弔いに寄り添うデジタルメディア・テクノロジー…瓜生大輔)/おわりに…森 謙二

鈴木 岩弓[スズキ イワユミ]
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森 謙二[モリ ケンジ]
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内容説明

死者をとりまく状況を考えることは、生きているわたしたちの時代を問う営みである。葬儀・埋葬・造墓などは遺された者たちの役割だが、社会変動の波を受けて大きくゆらいでいる。イエと個人の関係、墓標や墓制の連続性、祖先祭祀のあり方、行政の取り組み、慰霊の方法、死生観の変容など、多様な側面から二十一世紀の死者のゆくえを展望する。

目次

第1部 葬送をめぐる個と群の相克―近世から近代へ(発掘された江戸・東京の墓―家と個人をめぐって;屋敷墓からみた近世・近現代のイエ;納骨堂の成立とその集合的性格)
第2部 葬送をめぐる現代的状況(単身化社会・無縁化社会の進行と葬送・墓制の三つの方向;誰が死者を弔い、墓を守るのか;葬儀研究からみた弔いの意味づけの変化)
第3部 死者のゆくえ(死者を忘れない―“死者の記憶”保持のメカニズム;「イエ亡き」時代の墓地埋葬の再構築のために―「埋葬義務」との関連で)

著者等紹介

鈴木岩弓[スズキイワユミ]
1951年、東京都生まれ。1982年、東北大学大学院文学研究科博士後期課程(宗教学宗教史)満期退学。東北大学総長特命教授、同名誉教授、国際日本文化研究センター客員教授。専門は、宗教民俗学・死生学

森謙二[モリケンジ]
1947年、徳島県生まれ。1975年、明治大学大学院博士課程単位取得退学。茨城キリスト教大学名誉教授、同学術研究センター特別研究員。専門は、法社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Hisashi Tokunaga

1
葬送と墓制が「イエ」の崩壊過程でどうに変質し、どう展望するかを主に社会学者の共同研究が「東京青山葬儀所」で発表された。宗教者でなく学者のまなざしで評論することにより、現代社会における、個人=私、家族、地域、自治体、国家、企業、宗教、欧米諸国などの現況を網羅的に知ることができた。筆者たちの危機感が現れているともいえる。とともに日本のこれからの葬送・墓制のあるべきガイドを示そうとした試みでもある。死者となる私をコアにして問い質されているのだろう。医療、介護が喧しく言い募られるが、死者の弔いはまだ熟していない。2018/09/29

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