出版社内容情報
葬儀・埋葬・造墓は社会変動の波を受け変貌してきている。葬送をめぐる個と群の価値観の変化を辿り、21世紀の死者のゆくえを展望。死者をとりまく状況を考えることは、生きているわたしたちの時代を問う営みである。葬儀・埋葬・造墓などは遺された者たちの役割だが、社会変動の波を受けて大きくゆらいでいる。イエと個人の関係、墓標や墓制の連続性、祖先祭祀のあり方、行政の取り組み、慰霊の方法、死生観の変容など、多様な側面から二十一世紀の死者のゆくえを展望する。
はじめに…鈴木岩弓/葬送をめぐる個と群れの相克―近世から近代へ(発掘された江戸・東京の墓―家と個人をめぐって…谷川章雄/屋敷墓から見た近世・近代のイエ…朽木 量/コラム 明治民法と祖先祭祀論…問芝志保/納骨堂の成立とその集合的性格…山田慎也)/葬送をめぐる現代的状況(単身化社会・無縁化社会の進行と行政―大阪市と京都市、横須賀市の事例研究…槇村久子/誰が死者を弔い、墓を守るのか…小谷みどり/葬儀研究からみた弔いの意味づけの変化…村上興匡)/死者のゆくえ(死者を忘れない―“死者の記憶”保持のメカニズム…鈴木岩弓/イエなき時代の墓地埋葬の再構築のために―「埋葬義務」との関連で…森 謙二/コラム 遺骨収集の現場から考える…土居 浩/コラム デジタル遺品をデジタル形見に―弔いに寄り添うデジタルメディア・テクノロジー…瓜生大輔)/おわりに…森 謙二
鈴木 岩弓[スズキ イワユミ]
編集
森 謙二[モリ ケンジ]
編集
内容説明
死者をとりまく状況を考えることは、生きているわたしたちの時代を問う営みである。葬儀・埋葬・造墓などは遺された者たちの役割だが、社会変動の波を受けて大きくゆらいでいる。イエと個人の関係、墓標や墓制の連続性、祖先祭祀のあり方、行政の取り組み、慰霊の方法、死生観の変容など、多様な側面から二十一世紀の死者のゆくえを展望する。
目次
第1部 葬送をめぐる個と群の相克―近世から近代へ(発掘された江戸・東京の墓―家と個人をめぐって;屋敷墓からみた近世・近現代のイエ;納骨堂の成立とその集合的性格)
第2部 葬送をめぐる現代的状況(単身化社会・無縁化社会の進行と葬送・墓制の三つの方向;誰が死者を弔い、墓を守るのか;葬儀研究からみた弔いの意味づけの変化)
第3部 死者のゆくえ(死者を忘れない―“死者の記憶”保持のメカニズム;「イエ亡き」時代の墓地埋葬の再構築のために―「埋葬義務」との関連で)
著者等紹介
鈴木岩弓[スズキイワユミ]
1951年、東京都生まれ。1982年、東北大学大学院文学研究科博士後期課程(宗教学宗教史)満期退学。東北大学総長特命教授、同名誉教授、国際日本文化研究センター客員教授。専門は、宗教民俗学・死生学
森謙二[モリケンジ]
1947年、徳島県生まれ。1975年、明治大学大学院博士課程単位取得退学。茨城キリスト教大学名誉教授、同学術研究センター特別研究員。専門は、法社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hisashi Tokunaga