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日本人の宗教と動物観―殺生と肉食

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642080408
  • NDC分類 387
  • Cコード C1014

内容説明

人は、動物を殺し、食べることで、みずからの“いのち”を保っている。日本人がタブー視していた「殺生肉食」という考え方に注目し、仏教と肉食、捕鯨と鯨供養などを分析。自然や動物と日本人との関係を明らかにする。

目次

ペット殺し社会、日本(「子猫殺し」の衝撃;ペットをとおして浮かび上がる現代の病理)
殺生と肉食―その古代と近代)近代仏教にとっての肉食問題
動物殺しはどのように正当化できるか
宮沢賢治のベジタリアン宣言
仏教にとっての殺生と肉食
殺生禁断令と古代国家
近代に固有の問題として)
鯨墓と鯨供養(みすゞの詩で注目された鯨墓・鯨供養;鯨の死に立ち会う鯨捕りの心情;殺生をめぐる二つの態度)
オオカミをとおして見る人と自然(日本における“オオカミ問題”;オオカミをめぐる科学的知見;オオカミの表象とオオカミとの交渉;柳田国男のオオカミ論;“オオカミ問題”から読み解くべき課題)
狩猟をめぐる文化論(狩猟文化は「日本人のルーツ」?;日本の狩猟は独特か?;日本人の身体観と狩猟;狩猟をめぐる問いのゆくえ)
「殺す文化/食べる文化」再考(供養理論を見直す;「ドメスティケイション」の視点;新しい宗教類型論のために)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

志村真幸

2
 著者は日本人の祭祀や供犠、動物観についての研究者。  本書は、原稿完成後に著者が亡くなり、死後に出版された遺著である。  日本における動物と人間の関係について書かれた6篇を1冊にまとめたもので、ペットの殺処分、殺生と肉食、捕鯨と慰霊、ニホンオオカミの絶滅、狩猟文化などがテーマとなっている。  いずれも考察と問題提起がメイン。広い視野から的確にポイントがえぐりだされており、考えさせられる。いずれも探求しがいのあるテーマで、それだけに残念。誰か遺志を継いでいないのだろうか。 2021/08/10

ノルノル

1
著者は日本の動物祭祀供犠研究、動物観研究などを切り開いた研究者の一人。本書が遺著。既出エッセイをまとめたもの。なので軽めで問題提起的な内容に終始。最終章だけが論旨の骨組からして粗すぎたのが残念。ここで著者が蒔いた種を批判的にどう育てるかが課題だろう。2018/11/15

櫛部晃季

1
副題に興味が魅かれていたのだけれども、肉食に関してよりも動物と日本人の接触の歴史の方が主になっている。捕鯨、狩猟、漁撈、狼、牧畜等内容は面白い。食料として、それ以外でも動物を殺した際に供養をする日本人の感覚や慣習は確かに興味深い。更に、古代日本では戦争や狩猟でも毒を使用しなかったという説にも魅かれた。ただ、実地による書籍と云うよりも、著者が調べた資料を纏めた感が強いのが残念。基になった著書を少し読んでみたい。2012/07/06

curiosity

0
赤坂憲雄の岩波書店HPでの連載に引用されていたので読んでみた。面白かった。2015/10/14

IKUMI KOMAGUTI

0
イマイチな内容。日本書紀等、情報源が古すぎて、現代日本人の動物観と照らし合わせられない2014/01/19

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