「つきあい」の戦後史―サークル・ネットワークの拓く地平

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 286,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642079402
  • NDC分類 361.61
  • Cコード C1021

内容説明

戦後の歴史的空間が生んだサークルとネットワーク。メンバーの自由な「つきあい」から、教育、反戦、アジア、女性など多様な主題と取り組み、時代への深い問いかけをしてきた。その軌跡を追い、共同性の新しい形を探る。

目次

序章 「つきあい」が思想をつむぐ(小集団のもつ意味;「つきあい」は何を生み出すか;つきあいとコミュニケーション;どんな小集団をとりあげるか;時期区分の基準)
1 「助け合い」と「文化」が結ぶ―第一期 サークル揺籃期(一九四五~五四年)(敗戦の刻印―第一期のサークル見取り図;群れて生きる―受難の体現者「パンパン」 ほか)
2 「危機」意識と「異質性」が結ぶつきあい―第二期 サークル開花期(一九五五~六四年)(高度成長期の刻印―第二期のサークル見取り図;「まちのすみ」から世界へ―「杉の子会」;語るものをもちすぎたもののつきあい―「原水禁広島母の会)
女性読者のジャーナリズム参加―「希交会」と「草の実会」
差異を交流の契機へ)
3 終焉と出発―第三期 つきあいの多元化へ(一九六五~七四年)(ポスト高度成長期の刻印―第三期のサークル見取り図;「記憶」を軸としたつきあい;アジアへの視線―アジア女性交流史研究会;ライフスタイルを変える「百姓」ネットワーク―「健全な農産物をつくる会」;「さなざまな」リブのつきあい方式)
終章 もう一つのプロローグ―脱力型サークルの時代へ

著者等紹介

天野正子[アマノマサコ]
1938年広島県に生まれる。1973東京教育大学(現・筑波大学)大学院文学研究科博士課程中退。東京女学館大学国際教養学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

29
これは素敵。◇「わたしとは人びとの関係の総和」、対面のつきあいが次から次へと新しい価値を生む。全く知らなかった、戦後日本の市井の真摯な人々のつながりの数々。誇りに思える。名古屋の、仲間の主婦の自死に遺稿集の編集を通じて応えた事例なんて、特に。そして、ここでの繋がりを生んでいるのは、書くことと、雑誌というモノを作り共有することから成り立っている。柳田民俗学、漫画少年、そうしたネットワークと共通。◇ネットワーク社会の原型たる「講」の価値、ここですでに言及されてたんだ。◇確かもとは浅野智彦「趣味縁」からの発見。2017/06/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1329675
  • ご注意事項