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日本の名僧
浄土の聖者 空也

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  • サイズ B6判/ページ数 225p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642078498
  • NDC分類 188.62
  • Cコード C1315

内容説明

平安中期、民衆の中に飛び込み、念仏の利益を説いた阿弥陀聖空也。難解な教学仏教によらず、除災と招福を求める民衆の要望に応え、滅罪・祈祷・葬祭の世俗的な沙弥の仏教を貫いた七十年の生涯を、民間浄土教の世界に探る。

目次

1 空也の魅力―軸足を民衆に置く
2 空也の生涯―沙弥を貫く
3 天暦造像と応和の大般若経供養会―社会・国家の変化と、交流・呼応の場としての講会の創始
4 空也の浄土教史上の地位
5 六波羅蜜寺と市聖空也
6 伝承のなかの空也像―霊験教化譚・踊念仏・大福茶・空也僧など
7 空也・空也僧と葬送―三昧聖研究の視点から
8 現代に生きる空也

著者等紹介

伊藤唯真[イトウユイシン]
1931年滋賀県に生まれる。1958年同志社大学大学院文学研究科博士課程単位取得(文化史学専攻)。京都文教短期大学学長・仏教大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

11
歴史の記録の上での空也の活動と、空也に後世の人々が仮託していつたイメージの文脈を論じ、9人の人々による論考を収める。天台における念仏の位置や、空也を祖とする三昧聖、近世の葬送に関与する人々の由緒生成など、現在の空也研究の水準が分かり、大変勉強になつた。(ある寺院の縁起に空也が出て来るのだが、だういふ含意があるのか考へたいと思ひ、読んでみた。まだ確たる線は描けないが、後世の人々の空也像を知る上で役に立つた。)2016/10/10

moonanddai

8
空也とはどんな人だったのでしょう。彼自身は一途な「念仏」の人であったのでしょう。ただ、その「人気」に当時の天台宗がアプローチして、受戒させたり、文人貴族なども巻き込み大般若経供養会といった大イベントを催させたりしたのではないかという気がします。空也自身は極めて純真な「一沙弥」を貫いただけと、(勝手に)感じております。空也以前の民間僧と言えば行基。彼も社会事業と布教をしながら、大仏建立という国家事業に関与させられたりします。さて、重源、源信などもいるこの時代(平安中期)に、もう少し残ってみようかと思います。2021/09/18

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