出版社内容情報
厄災や不幸を防ぐとされ、古来、心のよりどころとして地域や家庭で伝承されてきた「まじない」。雷除けや病気封じ、村境の守り、雨乞い、海女の魔除けなど全国各地の事例を考察し、日本人の生活文化として歴史をたどる。
【目次】
はじめに
第一章 天災に対するまじない
雷ゴロゴロ「くわばらくわばら」
「地震はナマズのせい」とまじなう
「火の用心」と神だのみ
第二章 病気癒しのまじないと願かけ
痛さは「とんでいけ」、出血は「アビラウンケンソワカ」
「三病」の絵馬あがり
疫病に対する「赤の呪力」
旅にてはするが「用心」
安産は「イエの大事」
「流行神」への願かけさまざま
第三章 門口での魔除けとまじない札
門口に貼る「居留守札」
「異相」「仮装」で悪霊封じ
豆・とげ・悪臭で「鬼やらい」
「鬼」の愛嬌
沖縄の「まじない札」
神仏問わず「急如律令」
第四章 村境での防塞のまじない
陰か陽か「塞の神」
「注連」でしめだす
村はずれの「彼方」
鉢あわせでも「虫送り」
「人形流し」は疫病流し
第五章 農・漁・猟、仕事のまじない
田植え前の「山のカミおろし」
鉦や太鼓で「雨乞い」祈願
「成木責め」で縄文がえり
「まんなおし」と海の恐怖
動物の再生を願って「ヨイオトオキケ」
あとがき─「まとめ」にかえて
主要参考文献
復刊にあたって