出版社内容情報
明治維新で江戸は「東京」と定められ、新たな首都となった。新政府はどのように遷都を構想し、実行したのか。大坂遷都論、東西両都論、天皇の行幸と新時代の演出…。日本特有の首都成立の事情を分かりやすく描く。
内容説明
明治維新で江戸は「東京」と定められ、新たな首都となった。新政府はどのように遷都を構想し、実行したのか。大坂遷都論、東西両都論、天皇の行幸と新時代の演出…。日本特有の首都成立の事情を分かりやすく描く。
目次
第1章 江戸か京か―幕末の首都はどこか(花の田舎・洛中の風景;政治の都・京都へ;京都と江戸の幕府;王政復古の首都)
第2章 構想のなかの帝都(幕府側の新首都構想;大久保利通の大坂遷都論;江戸への遷都論;東西両都論)
第3章 天皇と新時代の演出(江戸を東京に;東京への行幸;東の京の天皇;京都還幸をめぐって)
第4章 帝都東京の誕生(東京への再幸;三月二八日、遷都;帝都東京の出発;京都の再生)
著者等紹介
佐々木克[ササキスグル]
1940年秋田県に生まれる。2016年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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崩紫サロメ
13
幕末から政治の中心は京都に移ったが、新政府は新しい地で天皇を中心とする国家を目指す。そこで大阪が候補となったが、旧幕府の拠点であった江戸を東京として首都とすることで幕臣らの反乱を抑えようと試みる。しかし、京都の民情にも配慮する必要があり、公に「遷都」という形がとられることなく、「行幸」という事実上の遷都が行われた。正式には遷都の手続きは経ないままではあるが、明治二年の行幸をもって東京が日本の首都となった。2025/01/31
綱渡鳥
0
長州戦争の風聞に対し、「3歳の童子ですら幕府の敗北を喜んでいる」という記録を残した大和国村役の言葉は印象的。2024/08/18
Teo
0
これも再刊本だった。初出は平成13年。最近再刊本ばかり引き当ててるな。タイトルからそれまで江戸だったのが東京になった日とはいつかと言う点の本。よく東京奠都と言われるが、その通りに国や天皇からの遷都の発令は無い。ただ、著者としてはそれを踏まえても遷都となろうと言う。そしてそれはいつに該当するのか。それは本書の中で。2024/05/21