内容説明
人の口に戸をたてたい。うわさの渦中におかれたあの人の、祈りにも似た願い。言葉のもつ強大な力が、多くの人々をまきこんでいく。いつの時代も…。
目次
1 「うわさ」の力
2 事件と「風聞」
3 「言口」をさがせ
4 未来の「うわさ」
5 一揆と高札
6 中世社会と「うわさ」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
in medio tutissimus ibis.
3
中世においてはうわさはマスメディアなき時代の重要な情報源であり、また天の声を代弁するものとしても捉えられてきた。と、同時に権力者は流言の言口を処罰したので完全に神秘を信じ切っていたわけでもない。然し乍ら、物言を禁じるのに神仏に誓わせてもいるので、完全に切り捨てていたわけでもない。奇妙なバランスだが、記録を残すのも限られた人間の手に依るしかなかった時代には、何とも言い切れないことが多すぎたのだろう。だからこそうわさは力を持っていたともいえる。著者は童謡や謳歌もうわさの一種とするが節をつけて歌われたのだろうか2021/08/17
陽香
1
h903012016/10/25
almadaini
1
若干イメージしていた内容とは違ったけれど、「うわさ」的なことが日本中世においてどのように扱われていたのか勉強になった。まあでも日記が残っているというのは日本史の強みだよなあ。2010/09/04
ATSU
0
ごく最近,読書メーター始めました。JMOOCで本郷先生の「日本中世の自由と平等」を読んで以来,日本中世史に凝っています。 酒井紀美先生は朝日新聞土曜版の連載を見て,読み始めました。 さて,「うわさ」と言えば,高校の時,日本史の授業で「応天門の変」を学んだことを,ふっと思い出しました。 わかりやすく,おもしろかったので,酒井紀美先生の本をしばらく読んでみようと思います。2015/01/17
るき
0
うわさが情報伝達の手段をどう検証してるのかと思って読みました。2011/10/26
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