出版社内容情報
最も有名な幕末の志士・坂本龍馬。さまざまな功績を遺したとされているが、実際には何を成し遂げたか。史料に基づきその実像に迫る。
内容説明
最も有名な幕末の志士・坂本龍馬。薩長同盟・船中八策・大政奉還など、さまざまな功績を遺したとされているが、実際には何を成し遂げたのか。日本近現代史の大家が史料に基づきその実像に迫った決定版、待望の復刊!
目次
第1章 開国と攘夷のはざまで(世界への開眼;脱藩 ほか)
第2章 薩長盟約への道(西郷隆盛と会う;桂小五郎と面談 ほか)
第3章 幕長戦争のなかで(寺田屋の危機;下関海戦 ほか)
第4章 薩土盟約と新国家構想(船中八策;薩摩と土佐の盟約 ほか)
著者等紹介
佐々木克[ササキスグル]
1940年秋田県に生まれる。1970年立教大学大学院文学研究科博士課程修了。京都大学教授、奈良大学教授などを歴任。2016年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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旅するランナー
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龍馬の実像を史料に基づいて正確に描いた文献。多くの国民は坂本龍馬=福山雅治になっているのだが、佐々木氏によると、本物の龍馬は、風采は閑雅(物静かで上品)、話し方は清朗(明るくさわやか)な礼儀正しい青年だったようです。それにしても、新国家·新政府を建設するために、無私の精神で奔走する姿、幕末の実力者たちと対面し影響を与え合う姿には、惚れ惚れとします。龍馬と薩摩の関係に詳しく触れられ、近江屋での遭難の実行犯もほぼ断定されてます。2022/12/15
takeshi3017
2
6月に司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読んだのだが、その流れで本書を手にとってみた。『竜馬がゆく』と本書を合わせて読むと司馬氏の小説がどこまで史実に基づいているかわかる。それでいうと小説とはいえ司馬氏の作品は結構リアリティのある話かな、とも思った。さて、本書の作者の最も強くいいたいことは『これまでの幕末史は、あまりにも薩摩と土佐の盟約を軽んじてきた。』という事で『現実に歴史を動かしたという点では、薩長盟約より薩土盟約の方が大きな意味を持つ。』という。薩土盟約は高校の教科書に出てこないように、薩長盟約に比べ、→2024/08/26
Go Extreme
1
開国と攘夷のはざまで: 世界への開眼 朝廷と幕府の密約 脱藩 尊王擾夷の渦中で 久光と薩摩の登場 さまざまな攘夷ー排外思想・破約攘夷論(強硬論or穏健論)・国民意識高揚・外圧に対する抵抗論 勝海舟の門人に 日本を洗濯したい 薩長盟約への道; 西郷隆盛と会う 金門の変 西郷と勝の会談 桂小五郎と面談 西郷と大久保の使いとなって 盟約の証人となって 幕長戦争のなかで; 寺田屋の危下 下関海戦 車中と薩摩 薩土盟約と新国家構想: 船中八策 薩摩と土佐の盟約 土佐路線・薩摩路線 大政奉還と王政復古2024/08/22