出版社内容情報
足利将軍は、京都と鎌倉を結ぶ政治経済の動脈として東海諸国を重視した。東海各国の守護・奉公衆・国人の具体的な動向に加え、荘園や山岳信仰、窯業、自然災害など、室町期東海の地域的な特徴を詳しく取り上げる。
内容説明
足利将軍は、京都と鎌倉を結ぶ政治経済の動脈として東海諸国を重視した。東海各国の守護・奉公衆・国人の具体的な動向に加え、荘園や山岳信仰、窯業、自然災害など、室町期東海の地域的な特徴を詳しく取り上げる。
目次
1 駿河・遠江の守護・奉公衆・国人
2 三河・尾張の守護・奉公衆・国人
3 美濃・伊勢の守護・奉公衆・国人
4 東海の荘園と経済
5 東海の神祇と信仰
6 東海の生業と流通
7 東海の災害・環境と交通路
著者等紹介
杉山一弥[スギヤマカズヤ]
1973年、静岡県に生まれる。2001年、國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻博士課程後期単位取得満期退学。現在、駒澤大学文学部准教授、博士(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MUNEKAZ
16
狭義の室町時代とも言うべき15世紀がメイン。守護権力が安定した時代かと思いきや、関東での享徳の乱、畿内での応仁の乱の影響を受け、東海地方もエラいことになっている。そしてその混乱から今川は戦国大名への飛躍を掴み、土岐と斯波は自壊の末に下剋上を喰らうのである。また尾張、美濃、三河には幕府奉公衆の領地が多数設定されているのも印象的。守護の力が弱く支配を貫徹出来ない辺りに、松平氏ら新興勢力が出やすい秘訣があったのではないか。時節柄、中世の南海トラフ地震に言及しているのも興味深い。2024/08/28
Ryuji Saito
1
2024年74冊目。2024/10/27