出版社内容情報
秀吉の天下一統~徳川政権確立の政局をたどる。兵農分離の実像や芸能など、社会と文化にもふれながら「天下人」の時代を見渡す。
内容説明
十七世紀初頭、豊臣氏を滅亡させた徳川氏が権力の頂点に立つ。秀吉の天下一統から大坂の陣、徳川政権確立までの政局をたどり、兵農分離の実像や芸能・美術など、社会と文化にもふれながら「天下人」の時代を見渡す。
目次
分立から統一へ―プロローグ
1 秀吉の天下一統
2 豊臣政権の政策
3 朝鮮侵略と豊臣政権の動揺
4 豊臣政権の末路
5 徳川政権の成立
6 大坂の陣と地域国家
7 「天下人」の時代の社会と文化
「天下人」の時代から幕藩制国家へ―エピローグ
著者等紹介
光成準治[ミツナリジュンジ]
1963年、大阪府に生まれる。2006年、九州大学大学院比較社会文化学府博士課程修了。現在、九州大学大学院比較社会文化研究院特別研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MUNEKAZ
16
豊臣秀吉の天下統一から大坂の陣まで。豊臣政権への評価や関ヶ原合戦の虚実、「二重公儀体制」などこの期間の最新研究をおさらいできる内容になっている。印象的なのは戦国大名の外交を引きずる「取次」制から、法度による規制へという漸進的な変化。複数の手筋に拠る大名統制は、大名間の派閥形成を生み、関ヶ原合戦という破局に至る。また地方の大名たちも中央の政権に服することで、自らの地域国家の支配を深化させていくという共犯関係がみられることも面白い。当主の「器量」がモノをいった時代から、より安定的な時代への移り変わりが伺える。2020/12/31
フランソワーズ
6
シリーズ最終章。単に天下人によって日本が統一されたということだけでなく、従属した諸大名内の当主権力と被官との関係の変化も興味深い。しかもそれは一律ではなく、各大名の成り立ち(守護大名家からなのか、国衆からなのかなど)を含めた諸条件によって、異なるのがまた面白かった。2024/12/27
onepei
2
関ヶ原までなら戦国の世に逆戻りの可能性があった2021/01/16
Ryuji Saito
1
2021年42冊目。「列島の戦国史」シリーズをさかのぼって読んでいくことにします。2021/09/21