内容説明
仏教の“坩堝”鎌倉に果敢に飛び込み、卓抜した行動で法華経信仰を流布させた日蓮宗の開祖。蒙古襲来の予言、念仏者との抗争、たび重なる流罪など波瀾の生涯を活写。鎌倉の日蓮宗寺院を巡り、その思想と行動に迫る。
目次
1 日蓮の履歴書(清澄寺からの出発;立ち上がる日蓮;佐渡配流と念仏者との出会い ほか)
2 日蓮の思想と行動(法然との相克;法華経至上主義―他宗批判;「題目・大曼荼羅」の発見 ほか)
3 鎌倉の日蓮宗寺院を歩く(比企谷・妙本寺;名越・安国論寺;妙法寺 ほか)
著者等紹介
市川浩史[イチカワヒロフミ]
1956年徳島県に生まれる。1988年東北大学大学院文学研究科日本思想史専攻中途退学。2003年群馬県立女子大学文学部教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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moonanddai
9
「念仏無間(地獄)」「我国の柱とならむ」…、やはり宗教家というのはこのように激しい感情を持つのでしょうか…。「蒙古国牒状到来…、然りと雖も未だ御尋にあずからず」!なんで私のところに頼まないのだ!…。すごいですね…。それにしても、日蓮は「新仏教のうちでも浄土信仰、とりわけ法然の思想から多くを負っている」とか「罵ってやまない浄土信仰の影響で成長した」との家永教授の評価は厳しい。2022/07/31
Go Extreme
1
予言する僧・日蓮 日蓮の履歴書: 清澄寺からの出発 立ち上がる日蓮 佐渡配流と念仏者との出会い 復権から入滅へ 人物相関 日蓮の思想と行動: 法然との相克 法華経至上主義―他宗批判 「題目・大曼荼羅」の発見 佐渡における沈潜―真の法華経の行者とその使命 信者たちの前の日蓮 他者・思想との邂逅―専修念仏批判の意味 鎌倉の日蓮宗寺院を歩く: 比企谷・妙本寺 妙本寺祖師堂 名越・安国論寺 妙法寺 名越・長勝寺 鶴岡八幡宮 小町大路・辻説法跡 小町大路・本覚寺 長谷・光則寺 長谷・収玄寺 竜ノ口・竜口寺2024/09/27