内容説明
中国古代の生活のすべてを豊富な考古遺物・図像資料をもとに、第一人者がやさしく説きあかす。衣・食・住から農・工・商業の活動、交通・戦争・文書・宗教等、国家や社会の機構まで、中国大陸に咲いた古代文明を探る。
目次
1 身なり
2 住居と町
3 什器、飲食
4 農・工・商業
5 乗物、道路
6 娯楽
7 武器、戦争
8 文書、書物
9 神々
10 祭祀
著者等紹介
林巳奈夫[ハヤシミナオ]
1925年神奈川県に生まれる。1950年京都大学文学部史学科(考古学専攻)卒業。京都大学人文科学研究所教授等を歴任、文学博士。2006年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しいかあ
6
考古学的な視点から中国古代の生活を解説した本。文献資料なんか当てにしねえぞっていう著者のロックな姿勢が端々に現れててちょっと微笑ましい。宮城谷昌光の本とか読んでても、実際どんな服着てどんな家に住んで何食べてたのかは曖昧でよくわからないから、こういう図画が多くて見ればわかる本があると小説読むのにも色々助かる。2013/09/26
brink
5
古代中国舞台の小説や三国志を読んだりしてると、当時の生活、文化はどうだったんだろうと気になってきたりするわけで、ちょうどよい折に復刊されていたので読んでみました。素朴な図版も多く、面白い内容。扱ってる時代は大体、漢あたりまでと、扱っている時代(古代)に幅が有りすぎるので「今読んでいる事項はどの時代でのことなんだろう…古代全般に通じることなのかなあ」などと疑問に思ってしまって、なかなか読みすすまなかった。時代確認して頭の整理しながら、要再読かなあ。2011/01/10
in medio tutissimus ibis.
3
一口に古代中国と言っても歴史が長いので色々あるが、本書はだいたい半分くらいは漢代の話らしい。主に生活に関わる部分。しかし章や話題によっては普通に殷周の前の王朝もない時代がテーマだったりもするので(宗教や文化に関わる部分が主?)、とっかかりにはなるがとてもではないが古代中国が分かった気分にはならない。うすぼんやりと、昔からそこそこ文明があったようなイメージだったのが、当然いわゆる未開な時代も中国にはあったのだと……上手くは言えないがそんな感触だけは得た。山海経の神々は原始中国諸民族のトーテムだったのだろうか2016/06/02
yukkii
2
歴史小説では詳しい生活様式まで説明してくれないので。とても勉強になりました。いろんな出土品の紹介もあり、時代背景を思い出しながら読みすすめました。当時は油料理ではなくさしみの類も食べられていたんですねー。中華料理のルーツも勉強したくなってきました(^_^;)2013/02/01
amr
1
お釜とか、紀元前から現代までずっと同じ形のものが使われてるって、進歩がないのかシンプルイズベストなのか……とにかく驚いた!すごいなあ2014/04/25