内容説明
高峻な山々に囲まれた風光明媚の国、甲斐。武田信玄の遺風を受継ぎながら農業・養蚕や特産品に生きる国中と、織物・富士信仰などに生活を託す郡内。それぞれの個性を追究し、飯田蛇笏に至る俳諧の伝統に地域文化を発見。
目次
1 甲斐の甲州道中を歩く(甲斐の地理と風土;甲州道中を歩く)
2 甲斐の歴史(内陸国甲斐の文化の源流;中世の動乱と甲斐;諸地域社会の形成;近代の山梨)
3 地域文化の成り立ち(甲斐の地域的個性と交流―地域文化概観;甲斐の文化を担った人びと;故郷の発見;ドイツ人がみた明治の山梨;甲斐の歴史と日本史)
著者等紹介
飯田文弥[イイダブンヤ]
1928年生れ。’52年中央大学法学部卒業。現在、山梨大学非常勤講師、山梨県史編纂委員。主要著書に「近世甲斐産業経済史の研究」(’82年)、「山梨県の歴史」(共著、’73年)、「図説山梨県の歴史」(共著、’90年)、「山梨県の歴史」(共著、’99年)
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感想・レビュー
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rbyawa
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c079、甲州街道って私には日常の存在なんですが(国道20号とは呼ばないなぁ)、えーと、新宿から名古屋…違うこれJR中央線だ、まあ大雑把に東西交通路の一つで東海道が公的な道、私的な道がこの甲州道中、というのがひょっとして本の中で語られてた幕府直轄領化と関係してるのかなぁ、と読んでいたんですが、おかげで武士階級はいないし米作が弱いので豪農もそんなに強くなかったのかな? 明治政府にも人を送り込めなくてそこはかとなく扱い悪いんだけど、まあ、直轄領時代からかも、独自制度が旺盛だったようですよ。文化の話は流し読み。2012/08/03