内容説明
おごる平家は久しからず―犯した悪行の因果で滅んだとされる平清盛。悪人としてのイメージはどのように創られてきたのか。『平家物語』や同時代の物語・日記から国定教科書、現代小説まで、変貌する清盛像を読み解く。
目次
子どもたちの清盛―プロローグ
同時代人にとっての清盛
『平家物語』の中の清盛
検非違使文学としての『平家物語』
変貌する清盛
『平家物語』を書きかえる
海港都市と「清盛の子どもたち」の系譜―エピローグ
著者等紹介
樋口大祐[ヒグチダイスケ]
1968年兵庫県西宮市生まれ。1992年東京大学文学部卒業。1998年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。1999~2000年、台湾カトリック輔仁大学外国語学部助理教授。現在、神戸大学大学院人文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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今ごろになって『虎に翼』を観ているおじさん・寺
4
来年の大河に先駆けて現れた清盛のイメージの変遷史。歴史上の人物のイメージ史は私の好きなものだが、これは今ひとつ。最後は神戸の話で終わる。2011/05/24
みとん
1
大河で気になって読みました。歴史へのイメージの付与っていうのは無限にあるのだろうと思います。2013/03/09
ダージリン
1
イメージが付与されていった過程が何となく見える気がするが、その時代時代の社会状況に応じて解釈したいように解釈されているように思える。史実とは異なれど、説話の世界の典型に則った人物の作り込み方、ストーリーの組み方はそれはそれで魅力がある。2011/11/06
星野七生子
1
歴史が勝者によって作られる、というのは今や当たり前のように思われるけど、分野によってはいまだそういう視点が普通になっていないことがあるのだなあ、と思いました。検非違使の重要性については知らなかったのでこれから勉強したいです。あと、むしろ最後の近現代の平家物語とか神戸の話が読みがいがありました。2011/10/06
Stella
1
同時代の日記から、平家物語、民衆文学、教科書や新平家物語などの近現代文学まで、「平清盛」がどのように描かれ受容されてきたかを紹介2011/06/07
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