歴史文化ライブラリー
明治の皇室建築―国家が求めた“和風”像

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  • サイズ B6判/ページ数 228p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642056632
  • NDC分類 521.82
  • Cコード C0320

内容説明

維新後、皇族は“洋風”化の手本とされた。しかし明治天皇は“和風”建築だが内部は“洋風”の宮殿に住み、東宮には“和風”装飾が隠された御所が造営された。皇室建築に表現されたものは何か。国家が求めた“和風”空間を探る。

目次

“和風”と“洋風”―プロローグ
行在所―「天皇の空間」と“和風”“洋風”(明治天皇の地方巡幸;明治天皇と“和風”“洋風”;嘉仁親王の地方巡啓;行在所が担うもの)
明治宮殿―“和風”の創造(皇居造営計画;近代皇居の機能と空間;“和風”のリバイバルモチーフ;明治宮殿から貴賓室へ)
東宮御所―隠された“和風”装飾(東宮御所の造営計画;東宮の空間・東宮妃の空間;東宮・東宮妃の想定生活像;隠された“和風”装飾;対称の平面・非対称の意匠)
御用邸―“和風”の嗜好(御用邸の誕生;皇族たちの別邸生活;近世の嗜好を継承する)
皇族本邸―“洋風”推進から“和風”回帰へ(東京遷都と皇族本邸;“洋風”推進から“和風”回帰へ)
“和風”の誕生―エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

3
ふむ2024/02/18

そーすけ

2
180*建築様式の和風・洋風にこだわっていて、求めていた内容とは違った。2022/07/30

コカブ

0
まず明治天皇・大正天皇の行在所建築について語り、ついで明治宮殿や東宮御所(現:迎賓館)、そして東京に新設された宮家の邸宅について筆を進めていく。行在所は、当初縦の高さを強調したものが多かった。近世においては身分の高さは座位・天井の高さを意味したため。その後は身分の高さとして洋館が使用されるようになる。やがて明治中期になると、明治宮殿が建設される。外見は伝統的な建築を意識していたが、中では椅子座方式だった。宮家の邸宅も同じで、当初は洋館が建てられたが、時代が下るにつれて外見は伝統的だが椅子座方式になる。2014/11/19

miwarin

0
和風とは何か、洋風とは何か。明治からの皇室関連の建物の造りとその造られた背景をひもとき、皇室が考えた「天皇をどう見せるか」と、庶民が考えた「天皇をどう見たいか」という視点の違いからくる建物の造りの違いなどを観察し、和風の文化と洋風の文化を解説している。手軽にとった本なんだが資料集といえるんではないか2012/05/08

wang

0
明治期の日本人の生活様式や住まいなど多くが欧米化した頃、その象徴的な皇室建築を通して《和風》の移り変わりを示す。行在所・御小休所、明治宮殿、赤坂御所、御用邸・別邸、皇族本邸など多様な例で、明治政権が何を目指したのか解読した。皇室のため急速な洋風建築洋風生活を指向しながら、皇室権威としての和風の創出など。明治の和風が近世からの連続したものばかりではなく、明治政権が考えたあるべき和風の姿、洋風にあってもただそのまま輸入したものではない。複雑さがわかる。構造、生活様式、意匠など細部に及ぶ視点がいい。2011/10/28

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