内容説明
進化論などの生物学=バイオロジーは、明治の日本にどう受け入れられたのか。「神経」などの訳語の作成、教育や医学の西洋化、禁じられていた肉食の普及に奮闘した人びとの姿から、バイオロジーと近代化の関係を考える。
目次
「日本の近代化」と「バイオロジー」―プロローグ
バイオロジーの受容
「生命」をめぐる状況
「医」をめぐる状況
「食農」をめぐる状況
バイオロジーの将来展望と日本人―エピローグ
著者等紹介
鈴木善次[スズキゼンジ]
1933年、神奈川県に生まれる。1956年、東京教育大学理学部生物学科卒業。1958年、同大学農学部農学科卒業。大阪教育大学名誉教授
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感想・レビュー
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志村真幸
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著者は近代日本の科学技術史の研究者で、優生学に関する業績でよく知られている。 本書は、バイオロジーの日本への導入について、多方面から紹介した入門書。かなり広い分野が扱われており、明治初期のお雇い外国人による授業、日本人研究者による吸収、教科書などで広まってく様子が概観される。さらに分野ごとに、遺伝学・進化論、医学薬学、食物科学と農学。 ひととおりのことが分かって有用な本だ。 とくに初等教育での教科書を通して、一般のひとびとにバイオロジーがどのように普及していったかに焦点をあてている点に特徴がある。2022/07/10
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