歴史文化ライブラリー<br> 強制された健康―日本ファシズム下の生命と身体

歴史文化ライブラリー
強制された健康―日本ファシズム下の生命と身体

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642055000
  • NDC分類 498.1
  • Cコード C0320

出版社内容情報

ファシズム―それは生殖段階から国民の身体を管理し、戦争資源として動員する。15年戦争下、ドイツ・イタリアにならい、厚生・健民の名のもとに推進された、心身の健康を強制する政策と、資源として役立たないとされた病者・障害者たちへの過酷な差別。「存在に値する命」と「値しない命」を選別する国家体制を追及する、鮮烈なファシズム論。,

内容説明

ファシズム―それは人間を資源として戦争に動員する。十五年戦争下に推進された、心身の健康を強制する政策と病者・障害者たちへの差別を論じ、「存在に値する命」を選別する国家体制を追及する鮮烈なファシズム論。

目次

ファシズム国家が求めた健康
厚生省の新設
厚生運動の提起
「厚生」から「健民」へ
国立公園と厚生運動
「健民」の証明
ファシズムの遺産

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

14
ファシズム国家は国民を「人的資源」と活用するため、極端な優生学的人口政策を実行した。国民には健康と強靱な体力・精神力の持ち主であることが義務づけられ、「改善」の見込がない病者・障害者は社会から排除された。日本におけるキーワードに「厚生」と「健民」がある。1938年に陸軍主導で開設された厚生省は、国民体力の強化という国策を推進し、また同年から開始された厚生運動は、国家が国民の余暇を体力強化と思想強化に活用した。さらに厚生運動の下、建国体操を国民生活に浸透させた。体操を通して建国精神を広めようとしたのである。2017/08/25

更紗蝦

11
戦時体制下の日本で、国民が「人的資源」としていかに管理・統制されていたかがよく分かる本です。健康で強靭な体力や精神力を維持することが「義務」とみなされるファシズム下では、余暇さえも国家に管理・統制されます。私はこの本で初めて「建国体操」というものを知りましたが、その意義も、流布のさせ方も、あまりにも異様で、まるでグロテスクなブラックジョークです。病者や娼婦などのマイノリティは、建前上は「人的資源」として「活用」することになってはいても、その実態はただの棄民政策だったという事実は、あまりに惨いです。2014/06/05

印度 洋一郎

3
戦前、戦時体制へと進む日本で推進された国民的健康増進運動を概観する。国民を健康にする、良い事のようにも思われるが、この時代の「健康な国民」とは即ち強い兵士、或いは勤勉な労働力となる人的資源のことだった。そのために、全国的に盛り上がる健民運動、紀元2600年に向けての建国体操など様々な施策があった。国立公園も元はと言えば、国民を健康にする訓練所のようなものだったのだ。しかし、健康な国民が奨励される反面、健康になれない国民は御国の役に立たない非国民となる。この辺、優生学を信奉したナチスの保険政策の影響も濃厚だ2012/03/20

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