出版社内容情報
古代文学の至宝=万葉集は、かけがえのない古代史料の宝庫でもある。有間皇子・額田王より大伴家持にいたる白鳳・天平時代百年間の歌人から、政治史とかかわる人を選び、その人の生き方と政治の動向を追究。日本書紀・続日本紀では窺いしれない歴史の一面を、万葉歌を通して、歌の意味、作者の心理まで立ち入り、歴史の推移と歌風の変遷を考える。〈主な目次〉史料としての万葉集―プロローグ/万葉歌成立期の人と歌(有間皇子の変と追悼の歌/額田王の生きかた)/天武・持統朝の宮廷の人びと(悲運の人大津皇子/天智天皇の皇子と持統朝/柿本人麻呂とその時代)/奈良朝初期の政治と歌人(元明天皇と御名部皇女/大宰府における大伴旅人/大宝以前の山上憶良)/政争の季節(心を通わせる元正太上天皇と橘諸兄/大伴家持の悩み)/万葉歌の変遷と伝統―エピローグ/あとがき
内容説明
万葉集は、古代史の宝庫である。有間皇子・額田王・大伴家持など、白鳳・天平時代を代表する歌人たちの生き方や政治とのかかわりを追究。作者の心理まで立ち入り、日本書紀・続日本紀では窺えない歴史の一面を考える。
目次
万葉歌成立期の人と歌(有間皇子の変と追悼の歌―政治批判の萌芽;額田王の生きかた―通説を疑う)
天武・持統朝の宮廷の人びと(悲運の人大津皇子―その没落の過程;天智天皇の皇子と持統朝―川島皇子と志貴皇子の場合 ほか)
奈良朝初期の政治と歌人(元明天皇と御名部皇女―皇位をめぐる姉妹の心のうち;大宰府における大伴旅人―小野老を迎える宴を中心に ほか)
政争の季節(心を通わせる元正太上天皇と橘諸兄―光明皇后と藤原氏を相手に;大伴家持の悩み―政治と風雅の二つの道 ほか)