内容説明
嘉永6年ペリー来航にはじまる幕末維新期は、多くの風刺画が発行され、江戸庶民に喝采を博した。この動乱期を、庶民はどのように見て、いかなる感情を持ったのであろうか。風刺画を通してリアルに描き出した幕末世相史。
目次
鯰絵の出現
安政の政争
文久のあわて絵
慶応期の物価高騰と大政奉還
戊辰の春
江戸の開城
江戸の庶民感情
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
幕末になると、それまで幕府の厳しい弾圧にあっていた世相を風刺する滑稽な画も、世情騒然の中で当の幕府がそれどころではなくなったせいか、大っぴらに出回るようになる。ここで面白いのは、鳥羽・伏見以降は江戸町民の徳川贔屓の意識を背景にした「ガンバレ徳川!」な画が多いこと。戊辰戦争は専ら子供の喧嘩として描かれているが、薩長はジャイアン的ないじめっ子で明治天皇は何も分からない幼児、御三家なのに寝返った尾張藩は「二又大根」と揶揄される。徳川側では慶喜、天璋院、和宮が定番キャラなので、知名度抜群だったらしい。2011/08/20
げんさん
1
幕末~維新に掛けての主に江戸を中心とした瓦版等が多数紹介されている。江戸人は幕府びいきということを再確認
-
- 和書
- ウェザーキャスター