内容説明
江戸後期の女性思想家。江戸築地の生家は、父工藤平助の下に当代の蘭学者たちが集い、世界情勢を物語る特異な場であった。女の手本を志し、経世済民を問い続け、やがて社会を批判し女性の闘争を宣言した『独考』を著す。工藤家の“廃絶”や出版を託した曲亭馬琴との絶交など、遠く仙台の地で失意の内に終えた生涯を通じ、江戸時代の女性像に変革を迫る。
目次
第1 只野真葛の系譜―祖父母たち
第2 築地の家
第3 奥女中奉公
第4 工藤家の転変とあや子
第5 数寄屋町の家で
第6 再婚へ
第7 仙台のあや子―はじめの三年
第8 『独考』への助走
第9 『独考』
第10 馬琴と真葛
著者等紹介
関民子[セキタミコ]
1945年生まれ。1963年早稲田大学教育学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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