内容説明
鋭い科学的洞察力をもって、蝦夷・千島・樺太をしばしば探検、アイヌ民族と接し、ロシア語に精通した幕吏最上徳内。北方の防衛、開発・保護などに寄与した数々の先駆的業績は、今日の領土・漁業問題にも深い史的掛り合いを持つ。多年、厖大な資料を精査し徳内の足跡を究めた著者が、敬愛をもって描いた本書は多くの人々に読まれるべき好著である。
目次
第1 生いたちと修学
第2 北方問題
第3 最上徳内の蝦夷地見分隊参加
第4 以後の数奇なる経験
第5 再び蝦夷地見分隊に参加
第6 寛政後期の北地行
第7 第8回蝦夷地御用
第8 第9回蝦夷地出役
第9 主要著述
第10 徳内とシーボルト
第11 家庭生活
最上徳内家系図
略年譜
著書および作製地図目録