内容説明
戦国動乱の渦中にありながら刻明につづられたその日記『実隆公記』をはじめ、数々の史料を駆使していわゆる雲上人の生活を丹念に描く。近世の曙を告げる戦乱の世に、室町の幕府も、公家の社会も、斜陽の命運に追われ、その窮迫した生活は想像も及ばないものがあった。夫人の機嫌を伺いつつしかも世間体を繕ろう赤裸の人間像。
目次
1 門閥社会と三条西家の家格
2 応仁の大乱と傷心孤独の少年
3 移りゆく時勢と灰色の青春
4 大乱後の世相と和学への道
斜陽の公家社会―先例と時
6 転変の世―幕府中枢部との親近
7 観想と憂愁の晩年―逍遙院堯空
8 古代・中世的なものの終焉
感想・レビュー
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- 和書
- 大森南朋さもあらばあれ