内容説明
ヒコは漂流して渡米,日本人として禁教後最初にキリスト教の洗礼を受け,また帰化第1号の米国市民権を得る。ハリスに伴われて開国日本に帰り,わが国最初の新聞『海外新聞』を発行し,幕末明治の文化の恩人となった。著者はヒコ研究に30年,この“新聞の父”の生涯と功績とを克明に記し,また『ヒコ自伝』を正確にした。
目次
1 新聞の父ジョセフ=ヒコ
2 幡州に生れアメリカに漂流
3 鎖国禁教後最初のカトリック受洗者
4 日本からアメリカへの帰化第1号
5 懐しの日本へ9年ぶりに帰る
6 花やかな幕末外交界に登場
7 咸臨丸の遣米使節にも奔走
8 リンカーンと握手、民主主義を伝える
9 長崎時代のヒコ
10 ヒコと生れ故郷
11 神戸時代のヒコ
12 〓子夫人、浜田家を再興
13 東京時代のヒコ
14 『漂流記』と『ナレティブ』
15 「浄世夫彦之墓」
16 「ヒコ墓地保存会」生る
17 ヒコと新聞
18 『海外新聞』以前
19 『海外新聞』以後
20 『海外新聞』
21 通説となった慶応発刊説
22 「岩男書簡」で元治創刊立証さる
23 本間清雄のこと
24 岸田吟香のこと
25 肥後の荘村省三
26 柳川の中村祐興
27 わが国の新聞誕生記念日