出版社内容情報
古代中世の人々はいかに葬送を執り行っていたのか。葬送の時刻や儀礼・習俗、関与した人々と役割などを解明し、当時の死生観に迫る。
内容説明
古代中世の人々はどのような遺体・遺骨観、霊魂観を持ち、いかにして葬送を執り行っていたのか。葬送の時刻とその推移、行われる儀礼・習俗、関与した人々とその役割の変化から、当時の実態を明らかにし、人々の他界観・死生観にも迫る。また、清水坂非人の葬送権益を通して、彼らの実像と葬送や寺院等との関係を解明。九百年にわたる日本葬送史。
目次
葬送史研究の現状と課題(葬送史研究の動向と現状;葬送史研究の課題;本書の研究視角と研究の意義;本書の構成)
第1部 古代中世における死の観念と葬送(古代中世の葬送墓制にみる遺体観と霊魂観―柳田民俗学の課題をふまえて;古代中世における葬送と時刻―他界観・死体観との関係を通して;平安時代以降の葬送と遺体移送―「平生之儀」を中心として)
第2部 古代中世における葬送の実態(奈良・平安時代の葬送と仏教―皇族・貴族の葬送を中心として;中世における葬送の僧俗分業構造とその変化―「一向僧沙汰」の検討を通して;中世後期の葬送と清水坂非人・三昧聖―葬送権益の実態を通して;中世京都における葬送と清水坂非人―葬送権益の由来と変容)
本書の成果と課題
著者等紹介
島津毅[シマズタケシ]
1957年兵庫県に生まれる。2015年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学。2016年博士(文学)学位取得、京都学園大学非常勤講師を経て、大阪大学大学院文学研究科・招聘研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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