内容説明
日本史上の地域社会に幅広く存在し、地域秩序を維持する上で重要な役割を果たしていたとされる年齢集団・年齢組織。七世紀から九世紀における地域社会に焦点を絞り、下総国葛飾郡大嶋郷の戸籍などを分析。古代社会の中に年齢集団・年齢組織の存在を位置づけ、国家的編制形態を解き明かす。律令国家期における新たな古代社会像を提示する意欲作。
目次
古代地域社会研究の方法的課題
第1部 編戸形態と年齢原理(古代戸籍にみる年齢人口分布と災害・飢饉・疫病;古代戸籍にみる人口構造と年齢集積;古代戸籍と年齢原理―編戸の統計学的検討)
第2部 古代地域社会の年齢秩序(「ヨチ」について―日本古代の年齢集団1;「友」と「ドチ」―日本古代の年齢集団2;古代の「サト」;「太古の遺法」と「翁さび」―古代老人をめぐる共同体の禁忌と自由;儀制令春時祭田条にみる年齢秩序)
まとめと課題
著者等紹介
田中禎昭[タナカヨシアキ]
1962年大阪府に生まれる。1993年立教大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。2015年博士(歴史学)。現在、すみだ郷土文化資料館専門員・専修大学非常勤講師・白梅学園大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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