内容説明
「唐物」とは何か。古代以来、中国大陸・朝鮮半島・琉球などからの輸入品(舶来品)としての「唐物」は、時の権力者によって珍重されていた。「交易」「贈与」をキーワードに香料・動物などの事例を分析。日本古代王権の支配秩序の中で唐物交易が持つ政治性・イデオロギー性を明らかにし、九~十世紀を中心とした東アジアの交流史を描き出す。
目次
序論 「唐物」研究の現状と課題―本書の問題意識とねらい
第1部 平安期の対外交易と「唐物」認識(九世紀における「唐物」の史的意義;九~十一世紀の対外交易と「唐物」贈与;九~十一世紀における陸奥の金と「唐物」)
第2部 日本古代の「唐物」交易の具体的諸相(香料の贈答―十世紀前後における沈香・乳香(薫陸香)・麝香の交易
動物の贈答―六~十二世紀における鸚鵡・孔雀の交易
琴の贈答―仁明天皇の算賀における交易
付論 モノから見た遣唐使以後の交易―書籍と羊を手がかりとして)
終論 総括と今後の展望―日本古代の「唐物」交易と「東部ユーラシア」
著者等紹介
皆川雅樹[ミナガワマサキ]
1978年東京都に生まれる。2007年専修大学大学院文学研究科歴史学専攻博士後期課程修了。現在、専修大学附属高等学校教諭・博士(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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