内容説明
古代都市史研究の進展に、平城京をはじめとする都城制の解明は不可欠である。記紀に見える宮号、京戸の構造や条坊の論理、首都の疫病や治安、長岡平安遷都の史的背景など、「都市とは何か」という命題のもとに考察した、平城京に関する諸論考を集成。唐の都城とも比較しつつ、文献史料を精査して、長岡京・平安京へと続く古代都市の実像に迫る。
目次
第1部 都城の前史(政治空間としての飛鳥;記紀に見える宮号について;藤原京と平城京)
第2部 平城京の成立(京戸について―都市としての平城京;わが国における都城の成立とその意義;日唐都城比較制度試論;条坊の論理;京の和訓―「みやこ」と「みさと」)
第3部 国家と社会(首都論と日本古代の都城;古代の都市問題;首都の治安と防備―礼制と都城;平城宮の「外司」)
第4部 平安京への展望(長岡平安遷都の史的背景;都市史における古代と中世)
著者等紹介
北村優季[キタムラマサキ]
1956年三重県に生まれる。1985年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、青山学院大学教授・博士(文学)(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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