内容説明
律令国家の人民支配の根幹をなす班田制など、律令田制について天聖令を用いた日中の比較を行い、日本古代土地制度の構造と展開を考察する。また、山野支配を通して王土思想の発展を追い、勧農における天皇の役割を中国皇帝と比較しつつ分析する。律令制以前の要素に着目しながら、日本古代の土地支配の特質を解明しようとする、律令国家論の試み。
目次
第1部 班田制の構造と展開(律令国家と校班田;班符と租帳―平安中・後期の班田制について)
第2部 律令田制の特質(職田の論理―議政官への給田をめぐって;公田と賜田;神田と寺田;令制官田の構造と展開)
第3部 土地支配と王権(律令国家の山野支配と王土思想;律令国家の勧農と天皇)
著者等紹介
三谷芳幸[ミタニヨシユキ]
1967年香川県に生まれる。1998年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。現在、文部科学省教科書調査官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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