内容説明
律令国家がその支配層である皇族・貴族、官人に支給した、運営上必要不可欠な給与制はどのような機能をはたしたのか。唐の律令制を参考としつつ、独自の改変を経て成立した、古代給与制の特質と変遷を考察。給与制総体の意義、官僚制的な関心に立った歴史的解釈、給与が授受される過程の解明など、政治的な分析から国家における給与制の意義を描く。
目次
日本古代給与制研究の回顧と展望
第1部 日本古代給与制の成立と展開(律令俸禄制と賜禄儀;賜禄儀の参加者をめぐって;禄令1給季禄条と古代官僚制;付論1 馬料の性格についての覚書;付論2 唐代職事官に対する給禄基準をめぐる覚書)
第2部 日本古代給与制と皇親(長屋王家木簡と食封制;皇親時服料とその変遷;皇親給禄の諸問題)
第3部 日本古代給与制における饗宴と禄(『延喜式』からみた節会と節禄―「賜」の考察;大臣大饗と親王;大臣大饗管見―宮司内儀礼としての饗宴と禄)
第4部 日本古代給与制の変容(平安時代の給与制と位禄;古代・中世貴族の給与制変貌観)
まとめと課題
著者等紹介
山下信一郎[ヤマシタシンイチロウ]
1966年東京都に生まれる。1995年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位修得満期退学。奈良国立文化財研究所を経て、現在、文化庁文化財部記念物課文化財調査官(史跡部門)、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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