出版社内容情報
軍隊の維持に不可欠な軍事演習にあたり、陸軍と地域社会はいかなる関係を有したか。日露戦後から昭和戦前期という、軍隊をとりまく環境が揺れ動く時期を対象に、演習地の負担・被害と歓迎や利益追求、演習地に対する陸軍の認識を考察し、両者の円滑な関係構築と軍事的要請とのジレンマを描き出す。天皇統監の特別大演習に関する論考も収録する。
内容説明
軍隊の維持に不可欠な軍事演習にあたり、陸軍と地域社会はいかなる関係を有したか。日露戦後から昭和戦前期という、軍隊をとりまく環境が揺れ動く時期を対象に、演習地の負担・被害と歓迎や利益追求、演習地に対する陸軍の認識を考察し、両者の円滑な関係構築と軍事的要請とのジレンマを描き出す。天皇統監の特別大演習に関する論考も収録する。
目次
序章 「軍隊と地域」研究の論点と軍事演習
第1部 軍事演習をめぐる軍隊と地域の相互関係(典範令にみる軍事演習制度の変遷―地域との関係を中心に;行軍演習と住民教化;演習部隊を「歓迎」する地域社会―「物質的待遇」をめぐって;軍事演習と地域社会のジレンマ―「演習戦術」と負担軽減;演習被害に対する損害賠償の可能性と限界―主計将校の議論から)
第2部 陸軍特別大演習と天皇・軍隊・地域(特別大演習と行幸啓の構図;都市・メディアと特別大演習)
終章 本書の総括と課題
著者等紹介
中野良[ナカノリョウ]
1978年、新潟県に生まれる。2001年、東北大学文学部卒業。2007年、東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。現在、国立公文書館アジア歴史資料センター研究員、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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