出版社内容情報
列強と日本は互いをいかにとらえていたか。東アジア情勢を踏まえつつ、思想や文化・風俗、条約理解や国内法の整備の視点から考察。
内容説明
幕末、列強諸国と日本は互いをどのようにとらえていたのか。日本に接近する諸国の意図を東アジア情勢の中でとらえつつ、未知の相手をいかに認識し、対峙したのかを思想や文化・風俗の面から考察。さらに不平等条約下で生じた軋轢と外交問題への対応から日本の条約理解や国内法の整備を論じ、明治維新を十九世紀の世界史的視野から多面的に描く。
目次
序 研究史と本書のねらい
1 激動の東アジア情勢と列強の対日政策(アヘン戦争と駐日オランダ商館長ビック;ユーラシア帝国ロシアの境界問題と幕末日本)
2 相互認識の諸相(仙台藩儒大槻磐渓の対外観―漢詩を中心とした考察;ジャポノロジーことはじめ―パリ外国宣教会の日本学とその背景;初代駐日イタリア公使夫人の明治二年日本内地紀行―未公刊手稿とスケッチアルバムの分析から)
3 条約をめぐる軋轢と異文化の受容(明治初年のフランス領事裁判―佃島漁者由次郎砲殺一件を事例として;明治新政府の外交体験と条約理解―明治三年不開港場規則・難船救助をめぐって)
著者等紹介
友田昌宏[トモダマサヒロ]
1977年埼玉県に生まれる。2008年中央大学大学院文学研究科日本史専攻博士後期課程修了、博士(史学)。現在、東北大学東北アジア研究センター専門研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。