出版社内容情報
明治二年、公卿・諸侯の称を廃して生まれた華族は、近代日本の特権階層へとどのようにして変貌を遂げたのか。明治国家の「貴族」を作り上げようとする政府と華族会館の活動を通じて「皇室の藩屏」としての道を模索する華族の姿を追究する。華族に対する「天皇の意思」を軸に据え、明治政府と華族の動向を解き明かす新機軸を打ち出した注目の書。
内容説明
明治二年、公卿・諸侯の称を廃して生まれた華族は、近代日本の特権階層へとどのようにして変貌を遂げたのか。明治国家の「貴族」を作り上げようとする政府と華族会館の活動を通じて「皇室の藩屏」としての道を模索する華族の姿を追求する。華族に対する「天皇の意思」を軸に据え、明治政府と華族の動向を解き明かす新機軸を打ち出した注目の書。
目次
序章 本書の課題と先行研究
第1章 華族会館創設過程における華族
第2章 明治六年政変後の島津久光問題における華族
第3章 岩倉具視と「部長局‐宗族制」の形成
第4章 明治一〇年代前半期の華族社会
第5章 明治一四年政変後の華族の立憲制への対応
第6章 華族令の制定と「華族」の誕生
第7章 華族令制定後の伊藤博文と華族
終章 華族のゆくえと明治国家
著者等紹介
久保正明[クボマサアキ]
1969年福岡県に生まれる。1994年愛知学院大学文学部歴史学科卒業。2000年愛知学院大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、愛知学院大学非常勤講師。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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