首相になれなかった男たち―井上馨・床次竹二郎・河野一郎

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  • サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642038362
  • NDC分類 312.8
  • Cコード C3031

内容説明

なぜ、彼らは首相の座を逃したのか。実力と政治的基盤をそなえながら、あと一歩で総理に届かなかった不運な男たち―井上馨・床次竹二郎・河野一郎。時代背景や好敵手との熾烈な権力闘争、政治家としての光と陰を描く。

目次

1 井上馨―「電光伯」の悲哀(苦闘の幕末;明治新政府への出仕;元勲級指導者への道 ほか)
2 床次竹二郎―「ポスト原」の彷徨(薩摩から官界へ;政友会入り;ポスト原のゆくえ ほか)
3 河野一郎―「実力者」の隘路(生い立ち;新聞記者から政界へ;鳩山一郎との出会い ほか)

著者等紹介

村瀬信一[ムラセシンイチ]
1954年東京都に生まれる。1989年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、文部科学省初等中等教育局主任教科書調査官。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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月をみるもの

16
明治革命時の功業が、その後の栄達に直結していたわけではない。山県は軍に、伊藤は憲法・政党の構築に、それぞれの地歩を築いたが故に、最高権力者であり続けられた。しかし伊藤のつくった憲法は、元老による首相推薦という「人治」なくしては機能せず、政党政治は山県の育てた官僚〜軍閥によって崩壊していく。。。井上が不平等条約改正に成功し、その後の外交に大きな道筋をつけられていたなら、あるいは違う未来(〜現在)があったのかもしれない。。。。2021/11/14

ジュンジュン

11
あと一歩で頂点に辿り着けなかった三人の実力者を各120ページ程でまとめている。床次竹二郎の右往左往ぶりが、共感できて何だか微笑ましい(笑)。あとがきで三人のシルバーメダルコレクターの共通点を洗い出し、「過渡期でのアジャスト能力不足」が一応の結論になっているが、僕的にはもうほとんど”運”だったように思える。もっとも「運も実力のうち」なんだろうけど。2024/03/17

MUNEKAZ

10
タイトル買いの一冊。有力者ながら首相にはあと一歩で届かなかった3人の政治家を取り上げる。各々のパーソナリティ上の難点を挙げつつも、著者は結論として政治的な「過渡期」に対応できず大勢を捉え損ねたことが、3人の失敗の原因だとする。まぁ自分から新しい状況を作り出すというよりは、ここ一番で受け身になってしまったり、何かに固執してしまうことは、熾烈な権力争いの中では得策ではないよねと。ただ実際に首相になった人々が皆、時流を捉えていたかと言われればそうでもない気もして、結局「運」なんでしょうかね。2025/02/20

ほうすう

10
井上馨・床次竹次郎・河野一郎と首相目前まで迫るも首相になれなかった三名を取り上げ評伝。個々の伝記としてはそれぞれの時代背景や政治構造などの解説も交えてわかりやすく解説しており面白かった。ただ著者が終わりにで総括をしようとしていたが三者の特徴は特にうまくまとまってなかったかな。個人的にはどうにもうまく立ち回れていなかった感はあるが政友会と民政党と戦前の二大政党での床次の動きが興味深かった。2021/06/03

TSUJINO Yusuke

0
☆☆☆★2023/03/09

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